隕石から生まれたJKに言い寄られたんだが俺は普通の青春を希望する

@okazakiwataru

第1話 隕石は突然に

4月、、、それは新しい出会いが待っている希望に満ち溢れた季節。いつも吸っている空気でさえどこか新鮮に感じる。


鼻の奥に桜の匂いを微かにまとった空気が何処か心地よく感じるのは、これから始まる高校の入学式に胸が高まっているからに違いない。


俺、金田直樹は今日からあの憧れの高校生になるのだ。高校生っていうと、中学とは違った本格的な部活だったり、大規模な文化祭とか今まで体験したことがなかったような楽しい青春が待ってるんだろうなぁ、、、、、。考えだしたら頰が緩んできた。


そんな妄想を膨らませていると後ろから思いっきり誰かがぶつかってきた。


『直樹おはよーって、、、キッッモ!!!なんやねん朝っぱらからニヤニヤして 』


『っ!!!悠かよーおはよ。いきなりぶつかってくんなよなぁ 』


こいつは幼馴染の大川悠。小学校からの付き合いで、高校進学は別々の進路に進むと思っていたが、どうやら俺らは腐れ縁というやつらしい。進学先の高校は「近いから」っていう理由だけで見事に被り、今に至る。


『どうせ直樹のことやから今日から始まる高校生生活に胸膨らませて色々妄想してたんやろ〜』


図星すぎる。これだから幼馴染は嫌なんだ。


『べ、別にいいだろ。悠だってなんだよその髪型!ガッチガチにセットしてんじゃねーかよ!中学の時はしてなかったくせにー』


『俺、、、わかったんや。高校生になるってことは大人の階段登るんやで?髪型くらいセットせな薔薇色の青春はお・く・ら・れ・へ・ん・で?』


相変わらず言動ウザい。ま、まぁ俺だって髪型くらいセットできるし、、、?朝時間無かったからセットしてこなかっただけだし、、、、、っていう言い訳は胸の内にしまっておこう。


なんだかんだ話している内に高校に着いた。


『改めて見るとほんまにキレイな学校やなぁ』


気付けば2人とも校門の前でぼーっと校舎を見ていた。桜の花びらがまるでクラッカーのように俺たちを歓迎してくれているようだった。


『俺ら、ここで3年間たくさんの思い出で作れるんだよな』


『せやで!色んな人や出来事が待ってるはずや!!!直樹はよいこ!!!』


抑えきれなくなったのか、悠は全速力で走っていく。


『おい、悠ー!待てよー、、、、、、おい!!!悠!!!!!上!!!!!!!』


ドーーーーーーーーーン!!!!!


信じられないくらい大きな音が辺りに響く。


『っっ!!!な、なんだよ』


ゆっくり目を開け、目の前の光景を見ると俺はよろめいてしまった。


『え、、、、、は?、、、、ど、どうなってんだよ』


そこには俺の身長の2倍はあるであろう隕石が落ちていた。そう、、、、、悠がいたはずの場所に隕石が落ちてきたのだ


『お、おい、、、、、なぁ、、、、、、悠???、、、、、嘘だろ、、、、、』


何が起きたのかわからない。悠は無事なのか、てかなんなんだよこの隕石は、、、、、、


ピキッピキッピキッピキッ!


隕石にヒビが入り、大きな音と共に隕石は2つに割れた。


『に、に、人間?????』


隕石の中から出てきたのは紛れもなく人間であった。それも俺たちと同じ制服を着た同世代の女子のようだった。


『ふぁぁぁ、、、、よく寝た、、、、、、ってあれ???誰か潰しちゃったかな???まあいっか!どうせ治せばいいし』


俺は気付けば気を失っていた、、、、隕石ってマジなんだよ、、、、、

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