2
昨夜は寒いねとか言いながらも娘とふたりであの女について語り合い、眠剤なくて眠れない私は一睡もせずに朝を迎えた。
先ず何よりも重大なのは私の伴侶であって娘のパパである主人がはっきりとした意思表示をしない事だろう。お陰様で娘は元々絹豆腐のようなメンタルにバールがめり込んでしまってぐしゃぐしゃになったと私にカミングアウトしてくれた。
その件に関してパパである主人にLINEで意志を確認してみたが『娘の事は一番に考えているよ。俺の命よりも大切だからね 』と、返ってきたから私の頭のとある部分から、ブチッ、と音がした。
だったら娘がどんな思いであの女との同居生活を送っているのか分からないのかしら?ふざけないでよ。自分はいいパパだとでも思っているの?だったらどうして娘はパパに何も話さずに私にだけ話すのかしらね。
説明して差し上げますわパパに話しても聞いてくれないし何も変わらないからだって言ってたわよ。
あの日、蕎麦屋で私があの女の文句言った時に口走った言葉が悪かったわね。口は災いの元とはよく言ったものよ。冗談でも言ったらダメな言葉ってあるでしょう。だったら俺があの女と一緒に出ていくからそれでいいだろう、そう言ったのよね娘の前で。
その時は咄嗟に止めちゃったけど後から考えたら段々とはらわた煮えくり返って来て、だったら一緒に出てってくれても構わないです。そんな男がパパじゃあ娘が可哀想だわ。だって、そう思うでしょう?それとも私が間違ってるのかしら?
娘は筋弛緩剤を大量摂取しようとまで考えたって言ってたのよ。死ぬのよ筋弛緩剤のODは。私も安直に3錠飲んで動けなくなった事があったから。次の私の精神科の予約日に、娘も担当医に掛かるって言ったのよ。
本当にいい加減にしてください。あの女だけ追い出せないならどうぞご一緒に私の前から消えてください。
今も茶の間からあの女の独特な笑い声が耳障りな不響和音のように聞こえてきて吐き気がする。
とにかく同じ空間に居たくないのよ一瞬でも。なのに私の部屋のドアも勝手に開けるし、更には侵入して来る。ヤメテココは唯一私だけの空間なの。ココマデ汚染を拡げないで。もうどうでもいいからメルトダウンして青い光になって消えてください。
本当にいつまで我慢すれば終わりは来るの?それとも終わりなんていつまで待っても来ないのかしら?私に死ねと言ってるようなものよそれ。
病院の予約忘れて眠剤ないから眠れないのよ私。だからどんどん嫌なことばっかり考えて考えて行き着く先は最悪の結末ばかりです。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます