どうやら、ラブコメの神様は、僕に味方してくれるみたいです。
ささ。さん
プロローグ【俺のラブコメ誕生】
「はぁ〜、、、面倒くさ」
明日から高校生活が始まる...。
少し憂鬱になりながらそう呟く。
「さーてと、アニメでもみるか・・・。」
今日も決まっていつものパターン(日常)だ。
気分転換に再生ボタンをクリックする。
そう、俺が今最高にハマっているのが、「冴えない
ヒロインの育てかた」というアニメだ。
「うっわ!加藤ちゃんかわいなぁ(笑)」
[ラブコメこそ正義である]こんな旗を掲げた、
ラブコメ大好き変態キモオタのリアルである。
「って誰がラブコメ大好き変態キモオタだ!」
誰にツッコミを入れる訳でもなく自虐ネタにツッコむ。ボッチを極めた者にしか使えない技その1
もちろんその1があると言うことはその2もその3もあるって訳だが、、、
と、まー俺の日常はここまでにして本題(プロローグ)に入ろうか。 。。
*別れがあれば出会いもある。
そんなこんなでこの春から見事高校生になった俺、秋太蒼真は、ラブコメ好き以外を除けば一見普通の高校生である。
ちょっとだけ誇れる所があるとすれば、頭が人並みいいって事くらいだ。
【年齢=彼女いない歴 】そんな誰が考えたのか知らないフレーズが鬱陶しくも俺には相応しい。。。
周りを見渡せば、男女交際をする輩。スポーツに励む輩。勉強に勤しむ輩。こんな連中に囲まれて生きにくいと言ったら嘘になる。
だから俺はとりあえずと、勉強に勤しむ中学生活を送ってきた。
そんな凡人以下の日常を送ってきた俺だが、いつしかラブコメの神様は、そっと微笑むように運命を変えてくれたのである。
いつしか春の訪れを伝えるように、暖かな風が吹きはじめ、桜舞い散るこの教室で、俺は彼女と出会った。
凛とした目元。整った顔立ち。カーテンと共になびく綺麗な黒髪。スタイル抜群の細身の体。それはまで・・・・。
一瞬にして、彼女の情報が収集される・・。
「か、かわいい・・・。」
おいおいまじかよ・・・。なにこのラブコメ展開。実にツッコミどころ満載だが、ここは清らかな気持ちでラブコメの神様に感謝しておこう。
十六年間必死に生きていてよかった...。
と人生初の夢にまで見た光景に胸が高まる。
落ち着け。俺、きっとこの先こんなチャンス
(出会い)はないだろう・・・。
ゆっくり深呼吸をし心拍を整える。
普段女子と会話しない俺からしたら自殺行為だが。それでも勇気を振り絞り彼女に声をかける。
「あっ貴方の名前うぁ!?」
緊張のあまりセリフが乱れる。
やっべぇー、ダサすぎだろ俺・・・コミ症全開じゃんか、今すぐ消えたい(泣)
そんな後ろめたい気持ちを救うかのように、彼女が微笑む。
クスッと笑う口を右手で押さえながら。
「私の名前なんか知りたいの?(笑)」
先程の過ちを称賛しながらも、まだ緊張が解けない俺。頬を藍色に染めながら答える。
「う、うん...。」
そこかたとなく彼女にも緊張を感じられる。
「私、結・・・。白崎結(ゆい)って言うの。今日からよろしくね!」
「白崎結・・・。」
静かに彼女の名前をリピートする。
いつの間にか時計の秒針が刻まれていた音が、この時ばかりは時間の概念そのものが消えたような感覚で音も聞こえず、体の神経も動かず。
ただじっと彼女を見つめていた。
そう・・・
この日。
この場所で。
俺は。
彼女と出会った。
この出会いは一生忘れないであろう。
あの瞬間から、俺の無色透明(平凡以下な日常)な色は鮮やかな薔薇色の色に染まり始めたのであった。
どうやら、ラブコメの神様は、僕に味方してくれるみたいです。 ささ。さん @sasaryu
★で称える
この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。
フォローしてこの作品の続きを読もう
ユーザー登録すれば作品や作者をフォローして、更新や新作情報を受け取れます。どうやら、ラブコメの神様は、僕に味方してくれるみたいです。の最新話を見逃さないよう今すぐカクヨムにユーザー登録しましょう。
新規ユーザー登録(無料)簡単に登録できます
関連小説
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます