キングが礼儀正しい理由。
どうも、精霊です。
今日は順調に進みつつ、色々と二人の話を聞いたんだよ。
ゴーレムベアを倒しながら下に向かえば、上がったり下がったりがめちゃくちゃにならない事が分かったからね。
順調だよ。
魔人の事は引きずってないよ。
300歳になろうかっていうオジサンだからね。そりゃあ嫌われることもあるだろうさ。
加齢臭かな……
面倒くさい話でもしたかな……
視線がねっとりしちゃったかな……
とにかく!
キングにね、ストレートに聞いてみたんだよ。
「お前、堕ちてるのになんで礼儀正しいの?」って。
で、キングの答えがちょっと泣けたんだよ。
「人間は弱いじゃないですか。すぐ自分の事しか考えられなくなるくらいに。回りくどくて腹黒くて、それなのに懐に入れば温かいんですよ。私は温かくされたいんです」
泣けるでしょ?
でもね、俺が泣けたのはこの後なんだよ。
「その時、そんな人間のために積極的に苦労しに行く変わった精霊に会ったんです。あなたの事ですよ。しばらく見てたんですけど、報われないのが気の毒で。寒そうな色してるわりに温かそうだし、私を温めてくれるのは、あなたでもいいんじゃないかなと思ったんです」
キングよ……
それがどこで間違って魔王様になったんだ……
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