――堕ち物キングに追われる頃――
たくましい転生者たち
どうも、精霊です。
はい。
転生者3人の事情聴取しましたよ。
「ヒマだった」
「体力を持て余してた」
「魔法を使ってみたかった」
こんな感じだわ。
まぁ、ヒマだったのは精霊の森に引きこもらせた俺のせいだよね。
で? 体力を持て余してた?
そっかぁ。一人は女の子で、二人は男の子なんだっけ?
精霊には性別がないから、すぐ忘れるんだよね。
それから、魔法を使ってみたかった?
当たり前だよね。覚えたての力は使いたくなるよね。
子供だって覚えたての呪文を唱えたがるもんね。
そんでやりすぎて変な変身魔法が発動しちゃったりしてさぁ。頭がウサギなカエルって、めちゃくそ笑えるわ。最高だよ。
いや、まぁとにかくね、引きこもらせて悪かったよ。
だってさぁ……転生者ってだけですごい頼まれ事するじゃん?
転生者も歩けば厄介事に当たるでしょ?
オジサンは心配なわけだよ。
他にも言い訳がたくさんあるんだけど、聞いてくれたりする? 聞かない? あぁ、そう。
とにかくさぁ、ここに住んでてよ。どこで遊んできてもいいからさぁ。転移魔法とか教えちゃうからさぁ。
オジサン人間が好きなんだよ。
でもこの辺の人間て、みんな俺に手を合わせてばっかりで構ってくれないんだよね。
俺が欲しいのはもっと近しい距離感なんだよ。
まぁ、最近はキングに懐かれた事で人間たちが「大変ねぇ」なんて声をかけてくれるけど、ちょっと違うんだよなぁ。
え?
加護1つで許してくれるの?
やったぁ! ありがとう!
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