和図鑑

髪型

平安時代から７００年にわたり、女性の髪型は垂髪（すいはつ）が主流。自然に垂らした長い黒髪こそ最高に美しいとされてきた。その価値観がひっくり返ったのは戦国時代末期。遊女が明の女性の髪型をまね唐輪髷（からわまげ）を結ったのが始まり

変化

唐輪

頭頂で束ねた髪に余った髪を巻き付けただけ

若衆髷

前髪、びん、たぼ、髷のパーツに分かれたのは男性が先だった

ｰ江戸初期ｰ

立兵庫

前髪をふくらませるようになる

飾りものが増える

元禄島田

若衆髷をまねて結われた

束ねた髪を折り畳んだ髷

たぼが突きだしている

ｰ江戸後期ｰ

立兵庫

花魁のヘアスタイル

初期の立兵庫とくらべるとすごく大きく華やかになった

つぶし島田

髷が大きく、丸くなった

種類

勝山

大きな輪をつくりのせる

武家の奥方などが結った

丸髷

勝山の輪を丸く広げ根に手柄などをかけた

上流階級から庶民まで既婚者の髪型として長く(昭和まで)結われた

銀杏（いちょう）返し

もとは少女の髪型

のちに枠筋から年配の女性まで幅広く結われた

桃割れ

丸く髷を整え緋縮緬（ひぢりめん）などの飾り布を通す

おもに少女が結った髪型

高島田

根を高くして髷全体に高さを出す

武家や裕福な家の娘に結われた

笄髷（こうがいまげ）

笄（こうがい）(棒状の髪飾り)に髪を巻き付ける

宮中や御殿女中の髪型

切前髪

江戸後期になると前髪を結わず切り揃えかき上げるスタイルが流行

型を崩したちょっとパンクなヘアスタイル

馬の尾むすび

洗い髪を結わず後ろでからげてまとめている

伝法で気風のいい姉御キャラ向きの髪型

表現

ツヤ髪

ツヤのある健康な髪は美人らしさをだす

乱れ髪

ほつれた乱れ髪が表すのは色っぽさ、悲哀、病など

ホラーで幽霊や悪鬼などのキャラにも