人狼ゲーム

人狼ゲームって、何回もやることが前提で「今回は狼だった、勝ってやる」「今回は村人だった、つまらんな」とかって思うわけだけど、これはそれぞれの役割があるからゲームが成り立つ。役はくじで決まるから運命ゲームとも言えるかもしれない。そんな感じで。

人生も人狼ゲームの一回きり版みたいな感じなんじゃないのかな。役職は自分で選べないって意味で。


例えば、ピアニストとかバレリーナとか幼少期からの感覚が必要な職業って、物心つく前からそれを習わせる親を持った子の特権でしょ(ここでは努力次第でとかの理論は置いておく)、逆に天皇のひとり息子なんかに生まれたら、これも特別。私はなったことないから分からないけど、同世代の人が持つ無限の可能性みたいなものを生まれながらに絶たれているんじゃないか、なんて想像してしまう。


生まれた環境(国や地域、家系、健康状態など)はどう足掻いたってどう願ったって変えられないところがる。そうやって最初から決められているからこそ上手く世界が回っているのかな、とも思う。もし自分で選べたら、厄介そうに見える条件のところには誰も生まれたがらないだろうからね。


人狼ゲームの話に戻るけど、騎士とか主役でも脇役でもない中間層の役って、個性的でちょっと羨ましかったりする。

私自身の境遇も、というか生きてる人の境遇全部が「その役、ちょっと羨ましいな」の気持ちを向けられることがあると思う。


きっと自分がこの境遇に生まれる確率なんて極めて低いんだろうし。だから自分の役は自分にしかできない特権と思って喜んで引き受けてやろうじゃないか。


なんだかそんなことを思った。

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