第28話 ガラス玉

ガラス玉は光っていた。目を閉じてひたいにガラス玉をつけると、玉に反射したひかりが私の瞼を照らした。瞼の裏は闇のはずなのに、水に浮かぶひかりを見るように、私の視界は明るかった。頬擦りすると、ひんやり冷たかった。ひたいに当てたところだけ、私の熱が移っていた。ぼうっと移り、すぐ消えた。

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