【世界の果て】

 世界の果ては

 どこにあるのだろう


 漠然と生きていても

 そんなことをふと考える


 私は本当は何も知らぬまま

 死んでいくのかもしれない


 知っているような気になっているだけで

 世界の1%程しか理解せぬまま

 墓場に入るのかもしれない


 なぜ人は生まれて死ぬのか

 なんのために生きるのか

 本当に何度も考える


 色々な見方は変われど

 結局答えは分からない


 禅問答のように「生を全うするのが定め」

 などと答えれば

 なんとなくそれでいい気がしてくる

 そんな年齢の大人になった


 日々の暮らしに追われ

 何かを成し遂げようとか

 大きなことを立ち上げようとか

 志高い生き方もしていない


 ただ

 息を吸うように生きていく


 明日突然息絶えることがあっても


 世界の果てがどこにあるのか

 知らぬまま

 それでもいいかと

 死んでいくだろう


 ただ一つ

 私が私であれば

 多分それでいいのではないかと


 そのくらいが私には心地いい



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