【あやまち】

 過ちをおかしました

 誰にも言えない過ちを

 墓場までもっていかなければならない過ちを


 おかしました


 語ることを許されず

 許されることを許されず


 私はこの胸に抱えてゆかねばなりません


 甘い誘いだったのです

 大したことではないと感じたのです


 それが私の愚かさです


 おかした罪の深さより

 浅はかすぎる私を愚弄してください


 ああ


 誰にも言えないのでした

 この胸に折りたたんで死ぬまで懺悔してゆきます


 私は天国には行けぬでしょう

 きっと地獄がお似合いでしょう


 ああ


 過ちが美味なのは

 本当に一瞬だけなのですね





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