♫241:切磋ですかーい(あるいは、鏡面/リフレク/クアトロビック)
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<さて、諸々あるとは思いますが、そろそろお時間の方も差し迫ってまして!! 細則はのちほど催促……それが『ダメ』の流儀……>
うーん、今回の実況少女はほんと、何と言うかキャラを掴ませないね……いやいや、そこはいい。今は「対局」に集中しないと。とはいえ、初っ端は俺が行くとか息巻いてる翼が、例の
二人で相談して「出し手」を決めようとか思ってたけど、そもそもの駆け引きの打ち方が分からないわけで。
初っ端から「二勝」を得られる【T☆】を通すか。相手がダウトしてこようものならおそらくはそこで「必勝の二勝」をGET。勝負の流れも引き込めるはずだ。
でも☆って相手のダウトに合わせて出すことに重きがある気がする……通常勝負に持ち込まれて負けたら、……つまりは「星つぶし」、それも警戒しなくちゃならない……って、いやいやますます分からないよ……何も考えず見ないでカードを出すやり方がいちばん自分らにバイアスかからなくていいんじゃ……? とか思っていたら。
<出すカードは必ず、対局者は目で見て確認してください。そして自分の目の前の『カードニック=スペース』に、オモテを自分側に向けて立ててから、DEPへ移っていただきます!! でないと『
との実況少女の注意が為される。「嘘をついても御法度とならない」という、いつもとは違うルールだけど、「嘘をついてることがバレる」と不利ということだけは分かる。いや、待てよ……
▽
動揺が「グラフ」に出るってことは、「単に自陣と異なるカードを出してる」だけの時に反応するわけじゃないんじゃ……私らは「嘘がデフォ」になるから、逆に「嘘カード」を出してる時は、揺れなくなる? そして「ホント」のカード、とか、「★」のカードとかを出している時にこそ乱れる? そうなるのかしらん。
「……なるほど、意外に奥が深い。『波形』を意図的に乱すことが出来るのであれば、それで攪乱も可能というわけか」
私のまとまらない思考を整理して代弁してくれたかのように、隣の賽野主任はおっしゃってくださいますわっ。頼れるぅ。
「『逆ポーカーフェイス』……揺動の中に揺動を隠す……なかなか出来るものじゃあないとは言え」
うんうん、年がら年中ドキドキしてたら体保たんしね。
「……自身にとって未だ揺さぶられること……それを着手時に思い浮かべ、それで『波形』を乱すことが出来たのなら……」
主任の言葉は続くけど。私に出来るか? 「世代人格」たちに語らせても、「波形」を制御できるとは限らない。他ならぬ、言葉を発しているのは「自分」だし、「奥底から俯瞰」みたいな感覚で、「今の私」の意識も完全には途切れないわけだし。
だとしたら「虚偽人格」か? でもあれ、私が制御できる代物じゃあないんだよなあ……
うーん、正に霧中。とにかく初戦はやってみる他ないって結論に落ち着いたのだけれど。初っ端は主任。その手管をとくと見せてもらうことにしよう。
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