思い出つれて

どんなに辛かった思い出も

ほとんどは

時が経てば浄化されてしまう


振り返れば

なにもかもが 宝物

懐かしくて

もう一度 この手に取りたくて

涙があふれそう


いっしょに積み木を積み上げたあの子は 今どこに?

いっしょに百円玉握って 駄菓子屋に行ったあの子は?

憧れのゲーム機 遊ばせてあげるって 呼んでくれた子は?

ちいちゃかった私たちを 見守ってくれた大人の人達は?


あの頃は

あんな日々が ずっと続くと思ってたの


一緒に歩き出した道なのに

気がつけば 温もりだけを残して

誰もが私の手を離して

どこか遠くへ 行ってしまった


思い出を数えて 道を振り返っては

涙をこぼす私に 優しい雨が降る

雨に濡れた大地は やがて草木を育て

私の歩いた道は 緑に消えていく


虹がかかれば

また歩き出すんだ

思い出と決別したわけじゃない

この温もりと懐かしさと果てしない切なさを

みんな連れて 歩いていく


いつか この道が

君の道と ふたたび交わるといいね

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