異世界小指ミルクシューター　黒銘菓短編集53弾

黒銘菓(クロメイカ/kuromeika)

「助けて！」

ヒロコは逃げていた。

この前に来たとき、森の中には何も危険は無かった。

それが何で…

「悪魔なんて居るのよ！」

「グゥエフェェ！魂寄越しな！」

『悪魔』

人間の世界とは違う世界に居る高位精霊。

本来は人の世に居ない筈だが、稀に迷い混むものが居る。

特徴は、人の魂を喰う事。

「イヤァ！来ないで！」

「グゥエフェェェァァアア！

従うか馬鹿！」

追い付かれた。

もう駄目だ。

そう思っていた。

キーキーキー

何かが軋む音がした。

「悪魔か…久々だな。」

男の人の声も聞こえた。

「誰だ!?」

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