野口優はきっと、甲子園を目指す
青獅子
第1話
あたしの名前は
「えっ!?マネージャーって人数制限あるの!?」
「優、知らなかったの?」
知らない、知らない!今話しているのは、クラスメイトである
「野球のルールとかだよね?」
「うん。でも面接があるんだって。優には可哀想だけど、無理だよ♪」
あの、満面の笑みで残酷なことを言わないでください。あたしはドジだ。よく転ぶし、頭によく物が当たる。ひっくり返したらいけない物をひっくり返すことも多い。お弁当とかコップとか。そして、特に嫌な思い出はバケツ。服がびしょびしょになって……う゛〜、思い出したくない!
「諦めて帰宅部にしようよ。それかチアリーディング部」
「嫌だ!私、人にチヤホヤされるの苦手だし」
「マネージャーだってチヤホヤされるよ?野球部なら尚更」
「え?それは……」
「それに夏は暑苦しいんだから」
「夏帆、ひどい!」
「ごめんって。言い過ぎた。あ、チャイム」
夏帆のいう通り午後の授業を始まりを知らせる音が鳴り出した。授業はついつい上の空になる。せっかく、鎌大附属に入れたのに…
神奈川県どころか、全国屈指の名門、
プロ野球選手だった父親の影響か、小さい頃からずっとテレビはいつも野球中継。特に春休みや夏休みは、朝から晩までずっと、甲子園の選手のプレーを見ていたっけ……
小学生になって、野球したくて。でも、近くの少年野球チームは男の子ばっかりで入れなかった。今、中学のシニアチームでプレーしてる弟が羨ましい。誰か女の子がいれば、入れたと思う。多分、これは言い訳かも……
中学生になって女子ソフトボール部に入部。でも自分が通ってた中学のソフト部は名門校だったし、人数が多いし、あたし自身のドジさも手伝ってずっと補欠。ベンチで声出し頑張ってた。ずっと、ずっと。居場所が無くて、肩身が狭くて……
鎌大の入試はそれなりにレベルが高かったけど、なんとか合格した。学校までは片道1時間半かかるし、朝6時に起きなければいけないのは辛いけど……
で、マネージャー試験!?あたしは野球の試合を観たいだけなのに……
確かに全校応援だってあるけど、+αで県予選(初戦から全部。ついでに春と秋の県大会も)の試合だって見逃せない。マネージャーになったら堂々と観戦・応援ができるのに!
名門校だけあって、県内外から寄せ集められた精鋭たちが集まる鎌大野球部。そのせい?か、かっこいい人が多い。だから女子がチアやらマネに群がるらしい。
これは知らなかったけど。ルールは分かる。野球のルールは大体パワプロから学んだ。タッチアップの説明だって、エンドランの説明だってできる。でも、スコアは付けられない。わけわかんないんだもんね!
「んじゃあ、
当てられた。あ、大丈夫。なんとか……ね。
◇ ◇ ◇
・
誕生日・・・9月25日
年齢・・・15歳(高校1年)
出身地・・・東京都
血液型・・・O型
身長・・・155cm
体重・・・45kg
・
誕生日・・・7月17日
年齢・・・15歳(高校1年)
出身地・・・神奈川県
血液型・・・B型
身長・・・165cm
体重・・・55kg
・
誕生日・・・5月20日
年齢・・・15歳(高校1年)
出身地・・・神奈川県
血液型・・・A型
身長・・・160cm
体重・・・50kg
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