第5話 快適! 療養生活

 私は最近(精神科病棟で療養するのもいいもんだ)と思えるようになった。


 最初の頃は、無理やり入院させられたこともあって(私は病気じゃない。早くここから出して~!)いう心境だった。


 ボールペンとスマートフォンがない時、私はどうやって時を過ごそうかと途方に暮れていた。


 食事をとる・薬を飲む・テレビを見る・新聞を読む・トイレに行く・たまにお風呂に入る・洗濯をする・寝る。それ以外にすることが——、無い。


 患者さんたちの多くは、自分のことで精一杯。普通の人には見えないものが見えたり、聞こえない声が聞こえたりする人もいた。


 それでも何人かの患者友だちができた。話をしながらひたすらに、チラシで箱を折っていたこともあった。


 平日は作業療法(OT)もあったが、私は大いに時間を持て余していた。


 しかし、ペンとスマホを手に入れてからは、まさに水を得た魚のように活力がみなぎってきた。


 私の場合、自分の思いを書き表すことは、飲む薬より効果があった。


 今ではけっこう快適な療養生活を楽しんでいる。


 私は投稿し始めてまだ10日目だが、さながらエッセイストになった気分で書いている。

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