第3話 涙の誕生日
開放病棟では誕生会がある。いくつになっても、誕生日を祝ってもらうのは嬉しいものだ。
主役の席に座っている人の誇らしい顔・照れた顔——、無表情の人もいる。
子どもたちの今年の誕生日は……。
長男(中2)は、児童相談所で迎えた。みんなに祝ってもらっただろうか?
次男(小1)は、嵐の前の静けさの中で迎えた。
私は子どもたちに宛てた手紙に、バースディケーキの絵を描いた。
長男(14歳)にはいちごのチョコレートケーキ、次男(7歳)にはいちごのホワイトケーキ……。
ごめんね、令和元年の誕生日は——。文字でなんと表現していいのか分からない……。
でもやっと、涙が出るようになった。
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