プロローグ
十
「…………オールイン」
消え入るような声と共に、
完全に負けを確信している。
それでも、もはや後には
ポーカーというゲームに宿る
たとえそれが、紙よりも
フロップで開かれた三枚のカードは──なるほど、
先ほど負けたばかりなのに
しかし、それをあっさり台無しにしかねない三枚だ。なぜならマーヤはどんな局面でも勝負に参加してくる。
しかし、命運の
やはり
ただ、見守りたい気持ちが
「アンタの番だよん、トモエ」
指先で三枚のチップを
「………………」
静かに深呼吸を続ける
マーヤも同じだった。意味を読み取るには
「………………っ」
おおよそ二分。おそらく本人たちの体感では優に十分以上に感じたであろう
ついに。運命の歯車──その最後の一枚が回り出す。
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