第2話 エルフ、現実を突きつけられる。
落ち着いてもう一度鏡に映る姿を確認してみるが、鏡の目の前には美少女なエルフが立っている。
一応周りを確認してみるが、俺以外はいないため、この姿が俺ということになる。
本当にこれは現実なのだろうか?
そう思い最後の抵抗として頬をつねってみるが、自分の頬が痛いだけで、鏡に映るのは美少女なエルフで、変わることはなかった。
俺、本当に女になってるし……しかもエルフで飛びっきり美少女の。
ここまで来ると、流石の俺でも冷静さを取り戻せざるおえない。だが、冷静を取り戻していくうちに、別のものを感じるようになった。
「ト、トイレっ」
そう、尿意だ。それが我慢できなくなってきたのだ。しかも、いつもより我慢が効きそうにない。
女は男よりも尿道が短いため、我慢が男よりも効きづらいと聞いたことはある。
たぶんそれだろう。
そのため俺は、股を閉じてもじもじと尿意を我慢しながら、女になって初めてのトイレに向かったのだった。
トイレしているところも聞きたいって?
ト、トイレの中のことは割愛させてくれっ!
トイレを済ませた俺は、まだ朝というにも関わらず、疲れ果てて、ベッドでふて寝していた。
でも、いつまでもくよくよしてしまっては、それこそ孤独死してしまう。それは俺的にも社会的もダメだ。
そこで俺は、今必要なことを考えて、出来るものは早めに実行することに決めた。
先ずはこの格好を何とかしたい。
女になってしまったため、やはり男の時のサイズ感だと服がぶかぶかで合っていない。そのため早めに揃えたいところだが、ニートの俺にはそんなことに金を出すことも惜しい。
結果、ずり落ちるぶかぶかのズボンとパンツを脱いで、半袖のぶかぶかTシャツを被って、ワンピースもどきにしてその場をしのぐことにした。
では次に行こう。エルフについてだ。
調べてみたところ、色々なサイトにエルフの情報が載っていたが、気になったのはご飯についてだ。
他にも金属がダメとか色々書かれてはいたが、この部屋にいるかぎり、大丈夫そうだと思ったため、割愛させていただこう。
さて、ご飯についてだが、エルフは果実や野菜のようなものを好んでいて、肉などが苦手と書かれているものがが多かった。
それを今試したいと思う。といっても、アニヲタでニートの俺は、家ですることといえばゲームをするかアニメを観るかのどっちか。料理なんてからっきしだ。それであってカップラーメンばかり食べていたために、家に食材と言える食材がないに等しい。あるのはバナナだけ。
そのため、肉に関してはネットで安いものを注文して、夜ご飯に回すことに決めた。
結果的にお昼ご飯は、バナナを食べて終わらすことにした。
因みに、バナナは美味しかったです……
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