第271話 待っているスコちゃん。

 このごろ、彼女の後姿に思う。

 今、何してるのかなー? 私に何をしてほしいのかなー? と。

 で、なでてほしいのか、ご飯食べたいのか、わからない。


 なぜなら餌場でお皿に向かってつくねんとしているからで、お皿には三種あり、ステンレスとフッ素加工と陶器性と、それぞれ違うフードが入っている。

 肥満予防と、オーラルケアと、普通の総合フードである。

 お皿が空になっていないのに、その前でぽつんと座っている。


 私がなでてやると受け入れているのがわかる。

 だが、何を求めているのかがわからない。

 ぽっけーっとしている。


 おなかが空けば、私の足を噛むからわかるけれど、遊んでほしいとか、構ってほしいとかのアクションが乏しくて、何をしてあげれば期待に応えられるのかわからない。

 そして、私は悩んだ末、PCに向かい、彼女はコンテナの上で寝そべる。

 なんだなんだ、これすれ違いってやつでは? 倦怠期? ちょっと不安になります。


 従順な子なのだけれど、どうも私に逆らったら嫌われると思ってる節がある。

 抵抗したら殺される、くらいに思っていそう。

 もっと自分を出していいのよ、とその面影に思う日々であった。






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