第77話 2019/12/17/火のスコちゃん日記。
この日は父が家にいたので、心の中がしっちゃかめっちゃかでした。
出かける用事があるのに、スコちゃんは朝から元気いっぱいで、部屋に入っていてくれず、しかたなく母の部屋に閉じこめて行ったら、帰ってきたときスコちゃんは玄関の外! 親戚の子にあげる予定だった自転車の影にこそっと隠れておりました。
みー! 家猫なのにかわいそうでならない。
父めー!
スコちゃんを追い出したな!
で、問いただすと、
「知らないよー。自分で出ていったんだ」
私が幼少の頃に、夜中に外へオン出されて町内を駆けまわって助けを求めてた時も、そう言ったんだろう!
この虐待親父め。
というわけで、私はしょっちゅう、スコちゃんにくっついていなければなりませんでした。
午後にも出かけたのですが、それは外せない用事だったのです……。
で、帰ってきたら、また!
スコちゃんが外にいる! 家猫だって言ってるでしょー!
食事の時も、寝る前も、買いたての猫じゃらしでスコちゃんを構っていたので、疲れちゃった……。
いえ、遊ぶのは楽しいからいいんですけれども。
過ぎたるは何とやらですよ……。
スコちゃんがテーブルに近づくたびに、私は猫じゃらしをバババッと動かす。
スコちゃんは、んっ? と頭を低くし、目を丸くしてこちらを見た。
今だ! 怒られる前にこちらへひきつけろ! てやっ。
だだん! スコちゃん、椅子から飛び降りて、標的を定めて目を光らせます。
来い! 来い! 私は激しく猫じゃらしを振った後、手を休めて力を抜いた。
スコちゃんはいつも、このタイミングでやってくる。
来た!
だだっとかけより、口を開け、両前脚を持ち上げて、交互に猫パンチを繰り出します。
私も、本気で猫じゃらしを振りました。
猫パンチを何度も繰り出しながら、後脚だけでどんどん、こちらへやってきますが、気を抜いてもいられません。
ババババババッ! 一層激しく左右に猫じゃらしを振りますと、スコちゃんは夢中になって食いついてきます。
ひげと耳が前方に向いて逆立っていました。
さあ、来るんだ!
イエス・ハー・マジェスティ・ザクイーン!
これは訓練ではない!
イエス・ハー・マジェスティ・ザクイーン!
そんな世界でした。
疲れますよ。
夜中になるまで、ずっとそうやってたんですから。
エッセイを書く暇もありませんでした。
ふはー。
だけれど、あれね。
スコちゃんてどMね。
あれだけかまってあげても、まだまだうれしそうにしてる。
どMのMは無敵のMね。
今日は18日の水曜日なのですけれど、さすがに今日は、私もスコちゃんもダウンです。
食事してるとき以外は、ベッドで寝てます。
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