第76話 スコちゃんがとられる!
地方から横浜の家まで、お土産を持ってやってきた父。
スコちゃんは、彼の部屋までご挨拶に行った。
父はTVを観るのを邪魔されるのをとても嫌うのだけれど……スコちゃんが入室するのは暖かく迎え入れてくれた。
ベッドの上で、両手を広げて、
「おいで~~」
などと言っている。
スコちゃんは二回ほど彼の胸に脚をさし伸ばして、ちょっとのっかったんだけれど、様子を見ていたら、ベッドの隅の方に腰を落ち着けてしまった。
スコちゃんは空気を読むから、その方が、父といい関係を結べると思ったのだろう。
事実、3、4回ほど、部屋を訪ねて、コーヒーを差し入れたり、菊芋のお礼をしにいったり、スコちゃんを迎えにいったり、したのだが。
スコちゃんの位置は変わらず、私が呼んでも、かすかに身じろいだだけで、父の方へ集中している。
母は動物を観賞用以外、好まないから、母が言えば、スコちゃんは戻ってくるだろうけれど。
なんか。
なんだか! スコちゃん、父と仲良くなっちゃって。
父が地方へ行くとき、連れていかれそうで怖い!
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