冴えない転生者は女神の力を持ってるらしい
虚白
第1話
「はぁ...ただいま...。」
私は重い足取りで玄関のドアをあけ、中に入る。
「今日のテストの点数、やばかったな...。」
私は憂鬱になりながら今日のテストを振り返る。すると、ふわっとした浮遊感。
「...はぇ?」
ーー落ちた。床がぽっかり開いて。
「きゃあああぁああっ!!!?」
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
ふと気がつくと私は湖に浮いてた。
「何これ...。」
湖にぷかぷか浮いてたから、服も体もびちょびちょ。寒い...。
「...それより、ここどこ...?」
湖から出て周りを見渡す。見たことも無い場所...。日本にこんな所あったっけ?
「もしかして異世界だったりして...」
なんて、変な事を考えてゲーマーなら試しに言ってみたい事を言ってみる。
『ステータス!』
ぽわんっと腑抜けた音と共に【ステータス】が表示された。
「...ふぁ!?」
私の住んでた所では絶対にありえない光景。とりあえず私は目を擦ったり自分の頬を引っぱたいたりしてみた。
「いひぇひぇっ...ゆ、夢じゃない...。まさか本当に【異世界】?」
私はしばらくして焚き火を完成させた。魔法があると分かればこっちの物だ!!と作りました。指から火が出て真面目にびっくりしたけど...。
「はぁ、...服もこれならすぐ乾くよね。」
私は近くの木に絞った自分の服をかけてた。つまり裸。
「んぐぅ...せめて温まってる間布被りたい...。」
私がそんなことを考えてると草むらからガサガサっと言う音がする。
「...っ!?」
こんな夜に獣...?襲われたらひとたまりもない。そんなことは知らないとガサガサ音が近づいてくる...。
「...く、来るなら来い!!」
っと私が木の枝を構えると、草むらからぴょこっと真っ白な大っきいうさぎがでてきた。凄く不思議そうにこっちを見てる...。
「か、可愛い〜っ!!」
私は近づいて白いモコモコの頭を撫でる。
『ん〜...なぁにぃ?』
「...え?」
開いた口が収まらないでポカーンとしてしまう。
『みぅ〜...おねぇさん、迷子?わたしもなのぉ〜』
「あ、えっと...そ、そう!迷子!!」
焦る。だって動物の声が聞こえるから!!私がおかしいの!?
『?...わたしの声聞こえるんだぁ...おねぇさん凄い!』
ふわふわなこの子はそう言ってぴょんぴょんと飛び上がる。やっぱり私がおかしいみたい。
「そ、そっか...ところで、お名前は...?」
『?...魔獣にお名前は無いんだよ〜?』
なるほど...という事は、名ずけた人が契約者的なやつか!やってみたい!!
『んぅ?』
「じゃあ、私が名前付けてもいい?」
白うさぎちゃんは少しも悩まずに
『いいよ!おねぇさん優しそうだし〜!!』
私は内心ガッツポーズをしていた。
(でも、名前って一生モノだよね...んー、うさぎと言ったら【月】...)
「安直だけど、『ルナ』ちゃんなんてどうかな?」
瞬間、手の中に月の形の綺麗な黄色をした宝石がキラキラと作りあがっていく。すごく綺麗な宝石...。
『ルナ、おねぇさんの事温めるの!』
ぴょんぴょんと私の膝に乗って温めてくれる。よく見るとルナの首元に同じ宝石がある。
『これからずっと一緒なの!』
「えへへ、ありがとう...ルナ」
こうして、私の異世界の旅が始まった。
冴えない転生者は女神の力を持ってるらしい 虚白 @kohaku0108
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