なぜか異世界に幼女で転生してしまった私は、優秀な親の子供だったのですが！！

第261話 スライム狩り

　私は森の中で剣術を試す相手を探していました。

「確かこの辺に...いたいた」

　試し切りに丁度いい相手...、それはスライムでした。

　以前見かけた時、こいつらくらいなら私でも倒せそうと思っていたので実践してみます。

　剣をスチャッと抜き放ち、じっくり相手を見ます。

(魔物と戦うの初めてだから緊張するな...)

　いくら相手が弱そうとは言え、決して油断はしない。

　背後を取って一気に切り裂くと、水の液体はグシャッと崩れ去った。

「倒したのかな？」

　辺りを見まして見ても、先程の個体は見つからない。

　手応えがあまりなかったが、これは倒したという事でいいのだろう。

　そう思うと謎の達成感が全身を巡りだした。

(よしっ！、初めて魔物を倒せた！、もうちょっと倒すのに慣れてから新スキルの相手になって貰おっと)

　勢いに乗った私はスライムを次々に倒していきます。

　ある程度倒すと慣れてきたので、そろそろ新スキルを試そうと思いました。

　正直に言うと、あまり使いたいとは思わないのですが、使っておかないとどのような効力を発揮するのかも分からない物を覚えている方が怖いので使ってみます。

「輪廻剣技・思想回廊」

　私が剣を抜き放ち、そのスキルを使ってみると...。

　何も起きませんでした。

「あれっ？」

　何度スキルを使おうとしても発動しません。

「おかしいな...」

　他のスキルも試して見ましたが『輪廻・望月林華』に記載されているスキルは一つ足りとも扱えませんでした。

「強そうな技ばっかりなのに使えないんじゃ意味ないよね...」

　思わずため息が溢れてしまいます。

　正直かなり強い特技か何かかと思って期待していたのでがっかりです。

　...、でもこのまま帰るのは勿体無いと思ったので、自分で手に入れた剣聖の剣技を試して行きます。

「聖剣技・ホーリースラッシュ！」

　うん！凄く恥ずかしい//。

　この技名をこの歳で言うのは正直抵抗ありますね。

　ですが、さすが剣聖の技でした。

　剣聖のスキルのなかでは初歩的な剣技ですが、充分な威力を発揮してくれます。

「なんだ！、充分強いじゃん！」

　さっきよりも楽にスライムを倒せたので、更に勢いに乗って行く私。

「...、もうちょっと奥まで進もうかな...」

　魔法力も消費していないし、体力も充分残っていると思い、もうちょっとだけ進んでみる事にしました。

　危なくなったら逃げればいいし、あんまり遠くに行かなければいいよね？。

　そう思いながら森の中を進んでいると...。

　見慣れない存在が草むらからピョコッと顔を出していました。