「メ〜ルラ、どしたの怖い顔して...」

　ヘラヘラと笑うエリサを真剣な表情で睨む私。

「エリサ先輩、知ってたんですか？、エルシーがローシュの恋人だってこと...」

「さあね、でも貴方が倒すべき相手が誰なのか、これではっきりしたでしょ？」

「ええ...、あの女が私のローシュを...！」

　それを思うだけで彼女が憎いと感じる。

(エルシーさえ居なくなれば再びローシュは私を見てくれる)

　そう思い次の行動を考えていると、私の表情を見た彼女は笑った。

「いいねその怒りに満ちた表情...、まさに『支配欲』の羽だね」

「ありがとうございます、エリサ先輩」

　輪廻教徒にとって先輩クラスに褒められるのはとても名誉な事らしい。

　まあ、私は新米もいいところなので誰に対しても下手に出ないといけないとは分かってはいるのだが、やはりこの少女にいつまでもは負けていられない。

(すぐに追い抜いてみせる...)

　静かに視線を彼女に向け敵意のような視線を彼女に送りますと、彼女はニヤニヤしていました。

「ふ〜ん...、今面白い事考えてるよね？メルラ」

「ええ、それはもうもちろん」

　敵意が伝わったのかお互いに笑みを交わす。

「まあね、私クラスになると敵も多いから、そういう視線を何度も受けてきたからよくわかるんだ、その感で言えば私を出し抜こうとしてるでしょ？、まあどういう意味で出し抜くつもりなのか知らないけどね」

「そこまで分かっていて、私に何もしないんですか？」

「メルラが何を考えていようと、今はもう仲間だからね〜、寧ろ私よりも強くなってくれたほうが助かるんだよね〜...、まあ！負けないけど！」

「お互いの存在がいい刺激になればいいですね」

「そうだね、期待してる」

　未だに上から目線の彼女でしたが、いずれ私の方が上に立ってやると意気込む私なのでした。

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