第55話 黒い鳥
私がいつものように、学校から帰っていると、黒い鳥さんが怪我をして動けなくなっているのを見た。
「大丈夫?、あなた怪我をしているのね...、ちょっと待ってて」
私は最近覚えた回復の魔法をかけてあげる。
まだ拙い私の魔法だが、小さい生命の怪我くらいなら治せるはずだ。
(治せる...きっと治せる...)
怪我を治すのは初めてだが、スキルで回復魔法を選んだので、できるはずだ。
意識を集中させてゆっくりと空いた穴を覆うような感じで治していく。
魔力を傷口にあて、生物特有の治癒能力に働きかけて治すのだ。
1分ほど粘った結果、傷口はふさがり、黒い鳥は高い声を上げて鳴いていた。
「良かったね鳥さん!」
アアルが口を開いたのだが、黒い鳥はプイッと横を向いた。
「その態度はないよね〜...」
やれやれと翼を手のように振った後、黒い鳥が私の方を見ている。
じっと見てくるのが妙に不気味に感じたが、その後首を一度こくんと頷いた後飛び去った。
(良かった...、元気になってくれたみたい)
とりあえず元気になってくれて良かったと思い、家に帰ることにした。
でもあの黒い鳥、どこかで見たことあるような...、いや気のせいかな...。
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