俺の幼馴染はラブコメに弱いかもしれない
さじ
第1話 新たな門出
あの日のことは忘れることはないだろう。
「おはようございます」
分かる通り、朝の挨拶だ。
「はい。おはよう」
この高校の恒例である。朝の挨拶運動。
生活委員会の重要な任務である。
すると、校門をくぐり、数人立っている人もいる。緑の帽子を被った人やジャージと幕を持っている委員会の人たち、少し頭で太陽光発電ができるのではないかと思うぐらいの人も……。
地域の協力もあるのだ。
「はぁー。ようは失礼なことを考えているよねぇ」
ここで幼馴染の陽彩が登場だ。幼馴染という存在がいればどんなことでも乗り越えられるという伝説を耳にしたことがある。
「なぜだ!!なぜ!!どうみても、ここの校長の頭は好調だろう!!!」
「はぁー。校長先生はこんな感じなの。今まで頑張ってきた勲章なんだよぉ」
何が勲章だ。ただ、禿げけているだけではないか。
でも、禿げるのにはストレスが原因とは聞いたことがある。
ならば、そうかもしれない。
前日は、何故か入学したら実力テストがしたくなる先生もいるようで初っ端からテストをされた。俺たちの点数は自慢が出来るほどじゃないので、コソコソといい合うこともある。
「テストどうだった?」
「六五点だよ。惜しかったんだよぉ。私……苦手な教科多いんだよね。」
苦手の教科と言うが、数学がマジでいろんな意味ですごいぞ。
「まあ、おれの方が凄いからな。。」
「そうかな。たかが、70点でしょ。朝霞さんを見習ってよ。数学の95点で一問だけ間違えたらしい……他は100点とか……」
「すごいよな。俺には程遠いな。」
「私は……したくないけど……もっと勉強すればいい。いつも、深夜にアニメばかりチェックしているよねぇ」
「陽彩だって、オススメのアニメをしっかりとチェックしてくれるじゃんよ。」
「それは……。うんうん(話を合わせるためとは言えない――意外と面白いけど)」
「高校でもテニスは続けるのか?」
「続けないよぉ。だって、仲良しこよしでやっていたということもあるし……」
「仲良しこよしにしては、とてもいい成績だったよね。全てを見に行った俺が言うからには間違えはない!!!」
「それはどうも。」
「元々、スポーツ万能だから、そこだけは尊敬する。」
「もっとあるとおもうんだよぉ??? いつも遊んでいる時とか……」
幼馴染という関係は話が盛り上がりいいのだが、恋していると勘違いされてしまうことが多々ある。恋に発展していると思われてしまうと俺たちに声をかけてくれる人が激減してしまい、後輩とかね……
「ようは、なんもしてなかったなぁ。スポーツするということはいいと思うよ!」
「スポーツの応援というやつはしたから……なんか、ルールが分かるようになるし
てか!! 一緒に練習相手にさせられるからそれで十分だ!陽彩は強くなるけれども……俺はずっーと現状維持というとても疲れたわさわさ」
「そ……そうだったんだ。」
俺は文化部という感じのやつに所属していたような気がした。ほとんど幽霊部員状態というか、試合を見に来いというやつがいるもので……ええ。P検を取るのが目標な部活にはあまり興味がわかなかったというのもある。
二人は教室へと向かった。この校舎は3年前ぐらいに建て替えたからとてもきれいであり、なんと管理棟・教室棟・特別棟と分かれていて、俺たちは三階の教室だ。特別棟だけは何故か一階にしか繋がってなくめんどくさい。三階の中でも端っこの教室だ。二人がいつもすることは教室に入るのが一番乗りだ。これがどれだけ楽しいのか分からない人が多い。まず、朝活動をしている人たちは登校してきてるが、グランドにいるわけで閑古鳥が鳴いているぐらい静かだ。そして廊下も静かだ。扉は閉めて下校しているので一番乗りの人が開けれるという特典付きである。ただし、暇である。
教室でゆったりとしていると突然あいつはきた。
「おっは~。介さん。私はげんきだよ~」
「お……おはよう。」
こいつは桜川チマだ。チマさんは、女子かよ! と思うことがある。いつも能天気でありながら成績は普通よりワンランク下である。高校から席が隣というだけでとても話しかけてくる。
てか、いつからそのその呼び名になったのだろうか。
「そういえばさ、朝食食べるの忘れていたわ。超ショック」
「俺も歩いていたら草が臭かった。」
「なにそれ。アハハハハ」「アハハハハ」
「角さんは、まだなの?いつも居るやつ」
「ああ、あいつのことは知らん。そのうちくるだろう」
角さんこと角次郎はまあ、幼馴染という関係になるな。
陽彩とは仲良くないから三人でいることはまずない。
なんでだろうな。チマさんがおるときはチマと俺を間に挟まないと話が成り立た無くなる。
席につきまして、高校生活がはじまったなぁと思っていたら……
そう。俺は、こんなしょうもないことで笑う高校生活を送っている。これは一般的には間違っているかもしれないような気もしない。
「介、昨日のアニメみたかよ」
こいつが角。
角の引き出しは強烈に汚い。もう、ブラックホールのような、どんなに詰めやがる。でも、腐ったミカンがあるということではない。
「介。見たぞ。あれは衝撃的なラストに近かった。まさか街で撃たれて死ぬとかありれるんかよ」
「俺もびっくりした。まさか、いつ居なくなるかとおもったらな―― ネットの評判くそ悪いんやぞ。」
「お前ん家の回線そんなに速かったか??」
「バカにするなよ。電話しとるときめっちゃ繋がりにくくなるんや。早く光回線こないかな」
「あのアニメそういえば、最終回来週だよな。」
「え! やる内容なくなぇ?」
「ないよ。番外編というオチ」
予鈴が鳴り、2人も席に着いた。
1年生も始まって2ヶ月しか経ってないのに、予鈴と同時に入るやつがいた。
確か名前は、申太郎だ。
ダッーーーーーー。ドカーン
申はいつも行き追いだけは強い。ドアが壊れてしまう――壊した。校舎が新しいから弁償も必然的に高いような気がする。。しかし、こいつは案外真面目だ。真面目だからって成績とは関係はない。
そして、俺のナナメ前に座っている読書大好き過ぎて勧められたぐらいなやつが朝霞さんだ。クラス一の声の掛けずらさを持っている。
たしかに、かわいいなぁああああああと思っているが早々に声はかけれないと思ったら、
なんとなんと
此方に近づいてくるではありませんか。
俺何かしましたか???
お、俺は伏せた。
そうしたら、朝霧さんが、近くを通ったときにしおりを置いて行った。
「屋上で待っていますわ。」
えええええええええええええええええええ。
財布を持っていこうと決意した。
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