第18話 見送り

 空港。

 僕は飛行機が離陸する大空を見上げた。


「あーぁ、

 行っちゃったなー

 心配だよなー

 あの羽根が一人で留学なんてさー

 あいつ本当に一人でやっていけると思うか?」


「ぷっ!」


「おい、何で笑ってんだよ‼

 しかも、翔‼お前なんでいるんだよ?

 さっきまでいなかっただろ‼

 羽根の見送りはどうしたんだよ?」


「いやさー

 本当にお前らって、仲良しだよな。

 同じこと言ってるなと思ってさ。」


「同じこと?」


「羽根も涼太のこと一人にするのが心配だって言ってたからさ。」


「羽根が?」


「そう。それでオレは羽根に頼まれたの。

 羽根がいない間、涼太のそばにいてやってほしいって。」


「ふっ、何だよそれ。

 羽根のやつ。」


「はいはい。

 羽根のいない間、オレが羽根のかわりにずっとそばにいてやるから安心しろよな!

 なんなら、オレの方が1つ年上なんやから翔あんちゃんて呼んでくれてもええんやで!

 それにさーオレの笑顔も意外とかわいいやろ、知らんけど!

 とりあえず、飯でも行きますか?」


 涼太と翔は肩を組み、歩きだした。

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