金成と日本47ヵ国物語

応対も時は金成

第1話:日本47ヵ国

神は日本という国をお創りになりました。創生主である「伊邪那岐」と「伊邪那美」は日本という国を創り、美しい国の完成です。

そこに人々が住み、多くの人が生活をしていました。

しかし、「妬み」と「減点主義」という悪の感情が芽生え、次第に人々は争いを好み、奪うものと奪われるものの両者に別れました。所謂「弱肉強食」の世界。

神はそのお姿を見て、「人々が争うのは国境がないからだ!彼らに必要なもの、それは壁だ!47都道府県全てに壁を創り、47ヵ国へと変えるのだ。そうすれば人々は自分たちの領地での生活を強いられ、争いもなくなるだろう」

神様は単純であった。それで日本国は平和になるだろうとお考えになり、創世記から壁が作られ、人々は2000年もの間、ずっと狭い壁の中で生活をしてきたのだ。

勿論壁から出られないのは酷である。そこで考え付いたのは、1ヶ月に1度だけ24時間壁の扉門を消し、外交を許そう、そうお考えになりました。

人々は毎月1日のみ、外の国との交流を許されたのでした。次の日になると、次の月の1日になるまでは、また扉の門が閉まり、外の世界へと行くことができないのでありました。


2000年1月1日、東京国にて「金成」という男の子が生まれる。その子は今16歳になられた。現在2016年、壁が出来たこの国では壁の生活は誰もが当たり前であった。しかし彼にとってはこの壁の中での生活は非常に窮屈であった。何故、こんな壁の中で暮らさなければいけないのか?魔物から守られているわけでもないのに、何故神様はこんな壁をお創りになられたのか?いまいち理解が出来ていない状況でした。金成は思いました。

「壁・・・ぶっ壊してええええ」

ただのイキった少年でした。

しかしこの少年が後、日本国を1つの国へと変えるなど、誰が予想できようか?

いや、本当にそんなことが出来るのか?筆者もまた、それは検討もつかない、そんな金成と日本47ヵ国の物語が始まろうとしています。

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