凶員
鷹山トシキ
第1話
教師たちは何をしても許される。頭の悪そうな奴を殴っても給料停止されるだけだ。
人をケガさせるくらいなら法に問われない。駅のホームで歩きスマホしてる奴をぶん殴ったってオッケー!
豊前にやって来た。
憮然とは意外な成り行きに驚いたり自分の力が及ばなかったりで、ぼうっとすることだ。
東亜大学で銃を突きつけたくらいじゃ逮捕もされなかった。
シトロンって呼ばれている。レモンの品種だ。レモンはスラングで欠陥品だ。
メキシカン、タヒチもレモンだ。
シトロンは生食できない。
有馬カツミは天才的な犯罪者だが、汚い金しか奪わない、悪者しか殺さない、仕事は完璧に美しく行なうという、3つの厳格なルールを自分に課していた。
ある日、有馬カツミは新しく集められた4人の仲間の真田タクマ(メキシカン)、中山ハルヤ(タヒチ)、松田ヤマト、羅刹ワカバと共に強盗を行う。
4人は強盗した金を元手にさらに大きな強盗を有馬カツミに持ちかけるが、有馬カツミをそれを拒否し分け前を要求。すると、4人は豹変して有馬カツミを襲い瀕死の重傷を負わせ、大金を持って逃亡した。
一命を取り留めた有馬カツミは4人に復讐すべく、彼らを追ってビーチに飛ぶ。そこで知り合った不動産仲介会社の社員、石原キミカという女性の協力を得て、4人が新たな強盗を計画している事をつかみ、復讐の機会を窺う。
だがその頃、有馬カツミに向けて新たな刺客が放たれていた。
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