　魔石を接触させるとコアが光りだし、魔石が粒子状に変化。細かい光の粒となった魔石はコアへと吸収される。そうして最後の一粒まで取り込むと満足したかのように輝きを元に戻した。

（……で、どうなったんだ？）

　特に変わった変化は見られないので、メニューを操作し変化を調べる。すると貯蔵魔力値という項目を発見、現在の状態が数字で書かれていた。その数は１……多くはないのは分かるが、それはゴブリンの魔石だったからなのか……それとも食わせた魔石の数なのだろうか。

　悩ましい。かといってオークの魔石も食わせる訳にはいかない、これには別の使い道がある。ゴーレムを生成するために！！

（ゴーレムなら命令に忠実、疲れを知らず頑丈、飯代も空気中の魔素でOK。コスト面を考えると最高だ）

　それにゴーレムには野良も存在するし、そこら辺にいても不思議はないだろう。一部とはいえ人族でも活用されているし、人の管理しているものだと分かりやすくすれば襲われる心配も少ない。万が一野良だと判断されても、苦労してまで石材を手に入れる輩は居ないだろ。

　攻撃したり妨害しなければ基本無害。狩るには再生力を上回る攻撃力か、内部に埋まっている魔石を砕かないといけない。石材欲しさに倒すには割りに合わなすぎる。

（これを戦力にして良いって交渉したら冒険者してくれないかなあ……もしダメだったらダンジョン防衛戦力、素材採取要員として働いてもらおう）

　そう頭の中で考えをまとめつつ、ゴーレムを召喚するためにメニューを操作する。残存魔力の懸念もあるが素材は揃っているし、スケルトン召喚の時と大差なければ問題はないだろう。まあ正直なところ好奇心に負けつつあるのだが……

　僕は興味の熱に身を任せ、多くの欄からゴーレムを選択。すると何を素材にゴーレムを作るかを求められた。どうやら持っているもの、管理下にあるものを対象にできるようだ。

（材料に金貨って……純金のゴーレムなんてのも作れるのか。サイズを選ばなきゃ作れそうだがこれは軍資金、周りに腐る程ある岩で作らせてもらおう）

　他にも木や泥、金属類の表記があり興味を引くーーが岩を選択！！　そして魔石はオークのものを選ぶ。まあそれしか選択肢はなかったが……

（よし、そんで召喚っとーーん？）

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