蒼天乃王

春先雪

第1話

「時空の香奈梅」



皆さんは過去の扉の世界に行ったことがありますか。

私もありません。けど世界はいつも私たちが想像することもなく、

私達が知らない世界で広がっている事に…

これは大人になった少女の冒険の話です。

全ての物語はここから始まりに過ぎなかった…



「序章」

 「私の名前は香奈梅。名字は桜鞍でありますが誰も

名字で呼ぶ人はいない。呼ぶすると職場の人達である」

私の友達は皆私の事香奈梅と呼ばずこう呼ぶのである。

「香奈ちゃん」と…

理由は簡単である。 「呼びやすいから」

今現在私は二十七歳になったばかりであるが、普通だったら

結婚している私でありますが…

なぜか私は結婚していない。なぜだろう…」

 私は二十六の頃、フェイスブックでやっと同級生と連絡が

取れたり、そのつながりをきっけけに幼なじみと連絡が

取れるようになった。むしろ友達に感謝である。

 しかし、幼なじみを含めた人は皆結婚したという。

幼なじみの彼はメールでこういった。 「ごめんよ」と

その後、彼は友達となったのであるが、私の人生は

といいますと結婚相談所に行き、幸せにしてくれる人を

見つける事を決意し今の自分がいるわけですが…

そんな私が変な世界に行くということは私自身想像が

つかなかったのである。自分が時空を超えられる事に

 それは、私が仕事帰りの最中の時でした。

「お疲れ様です」

「お疲れ様まっすっぐ電車で帰ること」

「はい。主任」

「今日も終わったな。家に帰ってピアノを弾こう」  

私は住宅の中をとぼとぼと歩き始めた。

声がした… 目を開けてみると私は空を飛んで

「お姉さん何か願いや会いたい人はいますか」  いた。当りを見渡すと別空間ばか

女の人こえだった。誰と思い、少女は振り返り りである。心の中でこう思い続け

訪ねた。 た。この空間はいったい何処に向女は天与のような格好をしていた。 かってるのだろうか。

彼女は答えた。この世界を操る万人 帰らなきゃ。でもどうしたら

の願い主と。名を名乗ったのである。 いいのかわからない。誰か助けて

「願い主…」 思い、恐怖のあまり悲鳴をあげた。

願い主はうなずき。少女にこう尋ねた。      その瞬間、少年の声が聞こえた。

自分の願いは叶えられているか。     「危ない」

会いたい人と結ばれているかを…     音がした。誰かに受け止められた音

主は勝手に判断したのである。結ばれ     が…

いないと。少女が返事を返す前に。     目を開けて見ると中学の頃に

 少女は断った…     離ればなれになった、浩雪君である

「いいんです。幸せになるための     「大丈夫」

自分の人生活動していますので…      私は満面な笑顔で頷いた…

失礼します」    「あなたたち名前は浩雪君と洋子ち 願い主はうなずき少女の目を見つめ、    ゃん」

目を閉じ心の中でこう思い続けた。    「そうだよ。佳那ちゃん」

「勇ましい少女だわ。けど逃がさないわ。  私は彼に尋ねた。どうして私の

私の力で過去に飛ばし、二度と戻れなくし   名前を呼ぶのか。私の事をどう

未来を変えてやる」と。決断した。     思ってるのか。

そして、願い杖の力を発動させた。    「…言えないよ」

ライトという慰めの光りを…    「そう…私も言えなかった。未来で」

光りは激しい光りを少女に放ち始めた。    彼らは私が未来から来たと行った瞬

ぴかぴかと。    間。驚いた顔をした。彼らは私に尋ね

「なに?この光…」    た。未来とはどいういう事か。

 少女は願い主が光りを放っている事に   「洋子ちゃん。私ね未来から来たの」

気づいた。   洋子ちょんは納得したような顔をして

「早くこの光を止めて」   頷いていた…

「一度放たれた光は消えません。では」   「信じてくれないと思うけど…」

少女は引き留めた。願い主は笑いながら 「俺は信じるぜ」

姿を消した。その瞬間、世界は分裂した。  「浩雪君。ありがとう」

光りは分裂した世界に放たれ少女は    浩雪君は満面な笑顔で私に尋ねた。

真っ逆さまに落ちていった。少女は   「未来はどんな所なのか」を…

悲鳴を上げ、怖くて目を閉じていた。    私は未来について皆の前で語った…

しかし、彼女は諦めず慰めの光を空にはなった。

太陽の光のような光りを…

 ピカーと放たれた。

「…」 大分離れた未来の事を…

同級生とのやりとりで連絡が取れたこと。 

連絡登録後メール再会したのは社会人だった

こと。あなたは結婚していた。

そして彼は友達となった。けど

私はおめでとうと伝えた。。

すごく喜んでいたこと。でも浩君はずっと

探していた。私と連絡取れなくても。ずっとずっと

「香奈ちゃん…」

だから私はその気持ちを持ち、決意した

の。結婚相談所に行き、素敵な人と出会い、

幸せになり、浩君を式に呼ぶと。

 そして、私はあなたに訪ねた。自分が

どんな人かを…

彼は私をおとなしい人だと言ってくれた。

自分は

うれしかった。自分を彼が変えて

くれたから。

そして、悔やみがこの時代で言えず終わったこと。

 私はすべて彼らに話した。

けど

「香奈ちゃん…俺は」

「けどそう思い決意した私の前に神様が現れた」

「神様が?」

「うん。その神様は会いたい人に会えるように世界に飛ばし

たり、願いを叶えたり等をする神様」

「でっその神様は自分の事…」

「願い主と」

「願い主だと」

 私は頼まなくても幸せになれると断ったこと。


きゃー 

私は悲鳴を上げて目を閉じた。    「聞こえるよ。浩君。私はここよ」  

目を開いて見ると私は空を飛んで    その時、声が聞こえた・・・友達になっ

いたんです。    た彼の声が・・・

当りを見渡してみると世界は分裂した    世界に・・・私が消えた世界に…

世界になり、私の体は光を放たれた。     ばん  

自分がどこにいるのか分からない状況    【過去の世界】

になっていたのです。       私は伝えた未来のあなたの声が

「じゃあ香奈梅ちゃんは」     聞こえました。浩雪君は聞こえた。   

「ここにいる」       未来のあなたの声が…

「じゃあ香奈ちゃんは永遠に戻れないのか。     僕は君に返す…  

この世界から」     僕も未来の自分の声が聞こえたよ。

 私は不安そうな彼の姿を見て、私は彼の    だから僕を頼って欲しい…

手を握り彼に伝えた。       「うん。だから私を助けてほしい」

今のところは。でも大丈夫。飛ばされている    「分かった・・・」

間にあなたに助けを求めたから未来のあなたに 「ありがとう」

だから絶対大丈夫だよ。今頃。届いているはず。 うれしさのあまり涙がではじめ

あなたに。 た。

 私は安心するように伝えた。  ポトポト

「そうか。良かった」  私は迷惑掛けたと思い、

 私は彼に笑顔で尋ねた。 彼のまえでひたすら泣き謝り始

「一緒に未来のあなたに私の思いを めた。何度も何度も繰り返した

伝えてほしいの」 。「ごめんなさい」と…

「香奈ちゃん…うん」      「・・・」   

「うれしい。じゃあ祈ろう。一緒に           僕は謝る彼女を見て、何も

。届け私達の願い。メッセージ。届け」 言えなかった…けど体が勝手に

僕たちは届くように祈った… 動き始めていた…

    大好きな彼女を見捨てる訳が

【「未来の世界」 出来ず僕は彼女を抱きしめて

 プルプル しまった…

「誰だよ。俺にメールくれるの」  がさ

 ぱち 「浩雪君…」

「香奈梅」  僕は告げた…

「助けて浩雪。変なやつに分け分からない 何も言わなくてもいいから。

世界に飛ばされたの助けて」 この世界だけの僕を見て欲しい。

「香奈ちゃん!」 例え君が未来から来ても願い主に

その思いは聞こえた・・・ より飛ばさされても。君の未来や

僕の未来は変えられない。これからも。

ずっとだからこの世界なかで僕とやり直しを  「第2章」

しよう。未来の自分たち分。  私は感謝の気持ちを心に    

 私は泣涙を流しながら言葉を交わした。 刻んだ。

離れた分は取り返せない。     「ありがとう」と伝える事を…

 私は卒業前に「好き」と言いたかった。  ピカー

けど言えなかった。だから無理なのです。 私の中に優しい光りが入り混むの

だから諦めます。 を私は感じた…

「佳那ちゃん…」  私は休憩時間に彼に尋ねること

 僕は決意を固めた。そして、彼女を にした。

 ぎゅっと抱きしめながらこう伝えた。 浩雪君に聞きたいことがあるの。

 僕は諦めない。例えそうなったとしていても  「なに?」

諦めないよ。君を元の世界に返すまでは…    どうして私の前から消えたの。

だから卒業前に僕に告げて欲しい。      私はあなたをずっと待っていたの

「好き」という言葉を… よ。どうして社会人になって消え

 僕も君に「好き」という事を伝えたい。 たの。私達幼なじみでしょう。

だから諦めて欲しくない。 どうして…

 君の声や君の笑顔は僕だけの物だから       僕は答えた…君の為に…

… 香奈ちゃんが忘れかけていたから。

「うん」     だから僕は君と会う日まで君を待

「とりあえず皆で行動しよう」    ち続けながら幸せになると決め。

「そうだな」    結婚したんだ。そして僕は君と会え

「よろしくね」    た…

「おう」     私は泣き崩れた…

 僕は君が元の世界に戻れるよう君の傍に  そして、私は誤り続けた…

いることを誓う。君が未来に消えても。    「ごめんなさい。ごめんなさい」

君はどんな世界の中で暮らしていても     僕はまた再び体が動き始め、

君の声や笑顔、君は全てたった一人の   彼女を抱きしめた…

僕が大好きな大切な友達だから君は    がさ

僕だけの物だよ。香奈梅…   「浩雪君」

ずーと…    僕はまた繰り返した…

私は懐かしの三班とともに行動する   なんども言ったじゃん。

ことにした。   謝る必要なんてないよ。

そして、私は元の世界に帰るために   僕らを引き離したのは大人

三班チームとなり友に学園生活を   達だ。だから僕らは何も悪く

始めたのである。   ない。だから君も謝る必要

ないんだよ。     「ノートを見せてくれてありがとう。

 彼女は安心したような顔し満面な      私ね浩雪君に感謝してるんだ。あの

笑顔で笑った…    時私が、空から降ってきたとき、

【授業時間】    浩雪君が私を受け止めてくれた事

「浩雪君。見えにくいところがある    すごくうれしかった。ありがとう。

んだけどノート見せて」    もしあの時、浩雪君が受け止めて

「いいよ」    くれなかったら私死んでた。本当

「ありがとう」    にありがとう。大好き」

私は幸せでもあり後悔をしていた…     私はその手紙を隠して授業を受け

心の中で苦を感じさせるよう思い続けた。  た。

なんであの時しなかったんだろうか。    そして、先生にばれた。 

もししていたら幸せだったのに…     「杉山さん職員前に来なさい」

【給食の時間】      私は職員室の前に行った…

給食食べられないものがあった。 そして、先生にこう言われた

八宝菜である。けど卵はおいしい。なぜだろう あんな手紙書いて誰に渡すのか。

「佳那ちゃん。食べれないの」     幼なじみに渡す気か?恋愛より

「うん」     勉強が大事。絶対に桜私立高等学

「食べてあげる」     校に受かって貰う。姉ちゃんも行

彼は私の苦手な食べものを食べてくれた・・・  ってるんから。

 私は嬉しさであふれた…      私は先生に反発した。

うれしかった・・・     先生の言ってることは理解

すごく。     しています。けど私にとって

「ありがとう」伝えきれないくらい     は恋愛や勉強は両方大事。

うれしくてうれしくてたまらず私の     「なんですって」

鼓動がなり始めた。     だから私はこの手紙を渡す。

どくん     と…

こんな気もち初めてだったからである。      私は自分の意思を伝え、

 私は決意した…     戻った…

この世界で彼にあの時、渡せなかった手紙を  走って…

渡すと…      タッタッタ…

【^移動授業」     先生から逃げ出した…   

私はため息をつきながら思い続けた。     私は走りながら思った…

今日は別の教室で授業か…    「これでいい」

私は授業中に手紙を書いていた。    「香奈梅さん。待ちなさい」

内容はこんな内容である。    「香奈梅ちゃん」

【手紙】    たくさんの声がした。

そして、教室前…、 気がつくと私の人生は止まってい 

振り返ると野球部の皆がいた。 た。皆離れて、誰にも会わず思い

「懐かしい…」と思った。 も伝えられずあなたのお墓参り

「今帰り」 に行き、話したの。でも浩雪君に

「うん」 も会えず、結局連絡取れただけ。

野球の皆はそろってこう言い始めた。 「…」

浩雪君が佳那梅のこと好きだって言ってるよ。  ごめんね。約束守れず。一緒に来

 僕は友達がそろって言い始めたので防止退勢  るって約束したのにごめんね。

にはいった。どうしてかと言うと ああ君は謝ってるのに。僕は何も自分で伝えたかったからだ。彼女に… 出来なかったのか。君はいつも仲

おいやめてくれ。自分で言うから。 間思いで明るく、優しいし、おと

けど遅かった… なしいそんなまじめな香奈梅だ。

 彼女は答えた… だから君はあの世界でずっと墓の「知ってるよ」 前で泣いていたのか…何度も何度

 どうして君は知ってるんだ。君は も…

僕の気持ち知らないはずだよ。 だから僕は決めた!僕に出来る 

 私は答えた… ことはこれしかない…  

 私も同じ気持ちだったから。  がさ

知ってるんだよ。私達小さい頃から  彼は私の手を握ってくれた。

一緒だったでしょ。あの頃から… 「昌紀君…」

だから知ってるんだよ。 ありがとう。佳那梅。佳那梅の

「良かったな浩雪」 浩雪に対する思いは届いたよ。

「…おう」 もし俺がいなくなったらちゃんと

僕と私は不器用だった… 顔見せてね。香奈梅。二人で

「あっそうだこの中に昌紀君いる」 友達になった浩雪と友に。僕に

「俺だけどなに香奈梅ちゃん」 会いに来てくれると。この世界

 私は今あなたに伝える事があるから だけの約束を…

この世界だから言っておくね。   「うん…約束する」

昌紀君は高校の終わりにいなくなってるの。  俺は同情した。香奈梅と昌紀が

川でおぼれて消えたから。 訳分からん。約束をしているから

私親に止められてあなたの最後の顔 だ。おいなんの約束だ。おい。

見られなかった。。ごめんね。( 涙) 俺にも教えてくれよ。  

涙がこぼれた。 ぽつ 「秘密の約束だよ」

俺は死んだのか。君のいる世界で… 「はあ?」 

川で遊んでいて…泳げず。君に会えず    僕らの友情は忘れられない

…君の人生が崩れ落ち、変わったのか。   友情になっていた…。

私は浩雪君に近づいた。    巫女は答えた。

浩雪君。渡す物があるの。     はい。私はあの時の巫女よ。これは

「なに?」    あなたが望んだ世界です。素敵だと

本当は渡したかったけど会えなく    思いませんか?楽しいこれがあなた

なってるから今渡しておくね。      の望んだ世界です。

私は彼に手紙を渡した。    「私は望んでないわ」

「ありがとう。じゃあ読むよ。    私はこんな世界望んでない。ここにい

 そこで待っていて」    る浩雪君にたすけられて仲間に助け

「うん」    られてすごして分かったんです。

彼は私の手紙を読んだ。        私達の人生は違うけどでもまた

これは僕の思いだ。僕に 対する思いだ。    いつか会えると言うことを例え

僕だけにここまで。なのに僕は君を    好きでもかなわない恋でも友として

待ち続け待てず…それでも     生きれると言うことを!

君は探し続けてくれた。    「香奈梅…」

だから僕は…           「お互い好きなのに」

 彼は私の手を握った…         人の人生は変わる。それでも私達は

 ぎゅっ    同じ世界で生きてる。仲間だから。

「浩雪君」    「そうかしら」

しばらくして彼の頬から 涙がこぼれた。    本当は未来であってないのですね。

 彼は私を抱きしめた。    ただ連絡が取れただけ。では私が

「浩雪君」    変えてやりましょう。

「ありがとう」    「大丈夫だ。俺がこいつらから守って

「うん」    やる。香奈梅の未来の為に」

突如風邪が拭いた。風は勢いよく私達の    「浩雪君…」

ほうに激しく吹いてきた。嵐が吹くように… 終わりにしましょう。さあ幸せに

「なんなんだ。これは」    なり未来へ帰りましょう。香奈梅さん。

わからない。けどこれはこの世界    敵の光りが激しく香奈梅に降りかか

のだけを狙ってるんじゃない。   り始めていた。

香奈ちゃんを狙って何者かが   「そんなことさせない。佳那梅は俺が守

現れてきてるんだ。誰なんだ。あれは   る」

巫女だ。悪魔の姿をした。   「浩雪君…」

あんな巫女を見たのは…初めてだ。    ぎゅう

「巫女だと。あれが香奈ちゃんを   「俺たちもついてるぜ」

狙ってるのか」   「昌紀、寮、他、夕弥」

「確証はないがおそらく」   「佳那梅は俺たち皆のものだ。

「あなたはあの時の」   独り占めするなよ」

「…」  そして、僕の鼓動卯が鳴

「そうだったな皆。ごめん」  り響いた。

「いいよ。香奈梅俺たちもお前を守るぜ」  皆が私を守ってくれる。  

「皆ありがと」  だから私は皆を信じる

 私は野球部の皆は私の事が大好き。皆私のもの。  私は心の中で思った。

浩雪君だけじゃない。自分の心の中に強く持ち  「あつい友情と恋ね。

続けた。         私が変えてあげるわ」

「ひとつ聞いていい」   巫女は強力な光りの

「この世界に来た私はどう思う」  竜を放ち、破壊の光りで

俺はどんな世界に来た佳那梅も  香奈梅を突き飛ばした。

大好きだよ。  香奈梅は竜の能力にやられ

 私も大好きだよ。 、教室の壁にぶつけられ、

「ああやっと届いた」  動けなくなった。

「私の思いも」  そのまま動けなくなって

「待てよ。お前」  しまったのである。僕は

 敵は振り返った…  香奈梅の傍に駆け寄った。

「僕はこの世界だけの。これからもじゃ   香奈梅はそのまま倒れ

ない。俺は浩雪。こいつのこの世界だけ   こんでしまった…

の恋人だ」 「香奈梅。大丈夫か」

 敵は悔しさと怒りの顔をした。 「助けて…」

私の前にいる浩雪は笑っていた… 「助けるよ」

私達は笑った…手をつないだまま…  さあ竜よあの小娘に

例えかなわぬ想い出も… とどめを刺しなさい。

 巫女の光りは激しく雷のように はい。小娘我が力により

激しく光りを放ち始めた。 別世界へ飛び去れ。ライト。

そして、その光りは香奈梅に襲いかかり 竜の稲妻の光りがまぶしく

始めた。香奈では瀕死状態に陥った… 私に降りかかろうとしていた。

「うっ浩雪君」 「浩雪君」

「佳那梅。俺を信じてくれ」   覚えてる香奈梅?

 私は浩雪君に抱きしめられた。彼には  君と僕は幼なじみで幼稚園、

光りを感じた。暖かな光りを。 小学校、中学も一緒なんだよ。

暖かい。どうして彼の胸の中は暖かいんだろう。 たぶん、向こうの世界でもそんな

そうだ私浩雪君達に助けられたんだ。だから  運命だったかもしれない。君はそん

私は生きれる。帰れる道が開けてるんだ。    なことも忘れたのか。

私は浩雪君に抱きついた。       私はその話を聞き、後悔した。

ドクン 今まで気付かず生活していた

ことに。   ぱち

ごめんなさい。気づかず。でも途中で   私は目を開けた…

気づけてよかった。ありがとう。      「何私の術が解き放たれ

香奈梅。俺と香奈梅は幼稚園の頃から ただとなぜだ」

俺たち一緒だったんだ。 「あれ。私」

「…」   「香奈梅。よかった。

「この世界でもそうだよ」 意識戻って」

浩雪君… 「浩雪君。私どうしたの」

私は下を向き彼の名前をつぶやいた。こ あいつのせいで未来を変

の世界でも同じ学年になり、同じクラスに えられ掛けて命が取られ

なり、班になれてうれしかった。僕は未来の 掛けてたんだ。

僕を覚えていないが… 「そうだったの。でも浩雪

私の頰から涙がこぼれ落ちた。 君が私を助けてくれたん

「私もうれしかった。ありがとう だよね。ありがとう」

浩雪君」 「おう」

バタン ちょこまかと。許さないわ。

私は体に染みついた光りの痛みに そろそろ終わりよ。死になさい。

より崩れ落ちるよう倒れ混んだ。 終わりよ。

「香奈梅。大丈夫か」  死の光りを発動させた。

「あー痛い。まぶしい…」 それは悪の光りだった。

 巫女は笑っていた…自分が支配した 光りは一直線に太陽と月の

少女が命を絶とうとしてるからだ。 光りを放ってきた…

「お前香奈梅に何をした」 「…香奈梅。大丈夫だ」

「二度と戻れなくしたのよ。あの時代に」 「うん」

「何だと」  僕は香奈梅抱きしめた。

「浩雪君…私はもう駄目よ」 その瞬間、僕が光り輝いていた。

「あきらめるな。香奈梅。まだ 俺がいる。 これはなんだ。けど今は関係

俺が未来に返すだから行くな香奈梅」 ない。香奈梅を守るためなら

がさ 何でもするぜ。

僕は佳那梅に自分が言えない分を  ピカーバン

キスで込めた…  光りは僕らを飛び越え、

「香奈梅ちゃん」 グランドへ落下した…

  私は精神をさまよっていた。  バン

ここはどこ?ああ私死ぬんだ。ここは  巫女は驚いていた…

暖かい…あれ?光りが見えるわ。それに 何。私の光を跳ね返したですって。

皆の声が聞こえる。浩雪君の声も私は…     なぜだ。

それは人と人が心を通じてる この世界でも。助けてくれた

からだよ。。 それが浩雪君。 だからもう

「…」   一度言うね。

俺と佳那梅は未来が違っても 守ってくれてありがとう。

婚出来なくてもつながってるん 「香奈梅!希望は捨てるな」

だ。 「そうする」

「くっ」 「…うん。香奈梅俺は佳那梅のこ

「浩雪…君ありがとう」 と好きだよ」

 続く 知ってる。私も好き。

  でもかなわないけど

      少しお願いしてもいい。

時空の佳那梅「下―一」       「何。香奈梅」

ある一人少女佳那梅は普通の社会人である。 この世界だけで私を

彼女は幸せな社会人だった。 好きでいてほしいの。

パソコンやメールを通し中学の同級生と それであいつから私を解放

友達と幼なじみとも連絡が取れ、 して私を未来に返してほしいの浩

そして友達として深い縁に結ばれていた 雪君。 元の世界に…

現実の世界でメル友になった。 香奈梅。分かった。約束する」

仕事も出来るまじめな社会人だった。  私は浩雪君にもたれた。 

しかし、彼女の前に現れた願い主の力により  がさ

少女は過去の時代に飛ばされるが 「ありがとう。大好き」

浩雪君に出会う。 「くそ。今日の所は撤退

そして少女は浩雪君に「自分を助けて」 するわ。また会いましょう」  

と頼む。 そよ風をまといながら風を

浩雪君という幼なじみは彼女を ふかし敵は消えた…

助けるため願い主と戦うが願い主に 「佳那梅大丈夫か」

やられるが命を救われる。 「うん。浩雪君。願い主は」

はたして少女は元の世界に、 「消えたよ。ごめん。あと少しで

戻れるのだろうか…全ての物語は過去で終わる 倒せたのに」

のか、未来か。運命の物語始まる。 「いいの。ありがとう。浩雪君が助

  けてくれたから私戻れるかも」 

「佳那梅…」

第3章 何でそんなに笑えるのにいつも

私がここに落ちたとき、彼は私を おとなしいんだ。ちゃんと言えば

受け止めてくれた。彼は未来の中学時代の時も  みっともない。

「ありがとう」

「浩雪君。お願いがあるの」   「ごめん」

「なに」   「それに君がこの世界の香奈梅

文化祭の時に私の歌を聴いて、ほしいの。  じゃないことは俺は知ってるぜ」

私音楽部でるから。   「どうして…」

「おう」   空から降ってきたからに決まってるだ

 ドクン   ろ。誰が受け止めたんだ。受け止めた

笑って話す。彼に私の心は揺れた   の俺だよ。君とは初めて出会ったよう

「あっ昌紀君達も聞いてね。   に見える。けど僕らは未来であってる

「おう。楽しみにしてるよ」   と君は言った。だから最後まで守ら

「うん。これが私の最後の曲になるかも   せてくれ。私の心が大きく揺れだ…

しれない」   「うん」

どうして最後なんだ。   一つ聞いてもいい。どうして私を守るの。

この世界の人間じゃないから。  こんな別世界から来た私を。

「佳那梅…」  「佳那梅…決まってるだろ。

僕は最後という言葉が嫌だ。だって君を  好きだから。だから今だけ好きで

失う事になる。君の友達として好き  いさせてくれないか。

でいられなくなるからだ。だから僕はー  「…私も好き。今だけ好きに

嫌だ!  なってもいい」

 僕は彼女を失う事が嫌で彼女にふれて 今だけだ。俺もそう思ってる。

しまった… 「じゃあ約束」

 浩雪君は私を抱きしめた。 「約束」

最後なんて言うなよ香奈梅。  私は幼なじみと指切りをしたのである。

どうして私にそう言ってくれるの。 例えこれがかなわぬ恋心でもこれを

浩雪君。 現実とつなぎ、友達なる。そして、全てが

約束し、香奈梅を現実の世界に返すと。 変わる事を。私は信じその思いを

願い主には渡さない。 心に残した…

香奈梅には指一本も触れさせない。 僕は決めたんだ。香奈梅を絶対過去から  

戻すために。絶対に… 未来に返すと…

そう僕は決めた…   ぎゅっ 

「君が消えたら君を失う。それに君の友  僕たちは互いに手を握り祈った…

 達でいられなくなる。俺は君を失いたく「浩雪君…」

ないんだ。だから最後なんて言わないで 再びそよ風が吹き始めた…

くれ。 ぴゅうぴょうと…

シュー     僕は心の中は揺れる思いであふれて

風が吹き始めた… いた。香奈梅のことで。かなわない

「浩雪君」  恋心を描いていた…

その瞬間、敵がそよ風と共に現れて、 「お前。よくも。佳那梅目を開け再び光りの嵐を起こした…そして てくれ。 佳那梅」

私を吹き飛ばした。 「…」

  ドン 佳那梅。駄目だそっちにいっちゃ

「ふふふ。そんな約束なかった事にしてあげる。 佳那梅。そっちに行くな佳那梅

食らいなさい我が竜の光をライトソード。    戻ってきてくれ俺の元に。佳那梅。

敵は竜を剣に換え死の技ライトンソードと     私は暗闇を走り続けていた…

いう破滅の剣で香奈梅に刃を突き刺した     その時、声が聞こえた

。     光りの方から声が聞こえる。

ぐさぐさと刺され私は悲鳴をあげた。     行かなきゃ。私は光りの世界に

そして彼の名前を呼んだ…     たどり着いた。

「助けて浩雪君。あー」     あれここどこ光の中。浩雪君の声が

またあいつが香奈梅を殺しに現れた。     聞こえる。

香奈梅が危ない。香奈梅を守るって     「香奈梅」

決めつぁんだ。香奈梅が手を伸ばし     私の名前を呼んでいる声だわ。

、僕の名前を呼んでいる。助けなきゃ。     私の鼓動がなり響いた。 

 僕は香奈梅に手を伸ばした…     「あれ何だろ。この感じ」

「佳那梅」      君が好きだ。好きだ。香奈梅。

浩雪君。私の手をとって!     この世界で。ずっと。だから目を

香奈梅僕の手を!     開けてくれ。香奈梅! 

 僕らは手を伸ばそうとした…      僕は佳那梅を抱き抱抱えキス

届け…届け…     をした。

「…」     激しく鼓動がなり始めた…

一歩届かず…  私は意識を失い     この感じ暖かい。浩雪君のぬくもり

、倒れこんだ。     だわ。行かなきゃ。後ろに走って。浩

「香奈梅!」     雪君今そっちに 行くわ。

 私は夢の中をさまよい続けていた。        タッタタ

「浩雪君どこにいるの」     「香奈梅」

「こっちよあなたの居場所は。     私は走り続けた。そして私は目を開来なさい」     けた。彼の胸の中で…

 私は夢の中を走り続けていた…     「浩雪君…私どうしたの」

「これで香奈梅は我が思うまま現実にかえる。 「心配掛けてごめんね」

最高よ」        香奈梅よかった。良かった。

「お前佳那梅に何をした」      すげ心配したんだよ。

「私の思い通りにするためにしただけよ。     彼女はありがとう。といい。

彼女に」       笑った…

巫女は目を覚ました奇跡に驚いていた。  「消えたみたいだ」

「くっなぜ目を開けた。信じられないわ」 じゃあ戻れるの。私。うれしい。

「お前香奈梅に良くもやってくれたね」 「いや。あいつを倒さないと」

くっやはりお前のせいね。香奈梅から   そう。まだ諦める訳にはいかない

離れて貰うわ。 わ。

滝は力を出し始めた。稲島の光りを。 「ああ」 

しかし、物理は光りを跳ね返した。   香奈梅一つ頼みがある。

「なに光をはねかえしただと」     今だけ俺の彼女になってほしい。

断りだ。香奈梅はお前に渡さない。 それはいつまで?

「どうゆうことそれは野球バット」 香奈梅が成人式に来た日まで。  

俺は野球部所属だ。香奈梅を兵器として    分かった。でもどうして。

思い通りに使うなら俺が許さない。  香奈梅を元に戻すために決まって

「このくそがき」 るだろう。

  バン    私は頷いた…

やっとバットをはね返したわ。これで終わりよ」  ならよしじゃあ約束だよ」

光りは虹のように落ちていった。  うん。じゃあ指切りしよう。

巫女はバットの力により跳ね返された。   僕は君と指切りはしない。もっ「浩雪君」  と大切な物を君にあげる。

香奈梅に触るなって言ってるだろう  「…」

この悪魔。大丈夫。香奈梅。俺が守って   彼は私に約束の口付けを

やるから。  私の唇にしてくれた。

「…」  長い口づけが続いた…

「無駄なあがきよ」   ドンドンぷるぷる

香奈梅しっかり捕まってろ。  電話なってるよ。香奈梅。

「うん」  「うん」

 浩雪君は私を抱き抱え逃げ回った。  「出てみたら」

ちょこまかと。くそ人間て何処まで   私はうなずき携帯電話をとっ 

しぶといのかしら」 た。私は電話に出た…

しかし、敵の力は生徒の力により敗れた。 「もしもし」

あーくそあと少しで私の私物に出来たのに。 木之元さんですか。

まあいいわ。次はお前を物通りの願いにして    「鈴木さんどうして」

あげるわ」 杉山さんが仕事にこないから

ほっほほ      電話掛けたんだよ。

願い主の巫女は笑いながら私たちの前 鈴木さんご迷惑掛けてすみ

から姿を消した… ません

願い主はどうなったの。浩雪君。 「いいですよ。今どこにいるの」

      携帯がなった…

「今時空の世界にいるんです」    ピピピ

「時空?見たことないよ!」   「はい。もしもし鈴木です」

「私もないです。昨日変な人に飛ばされて  「鈴木さん。音楽室につきました」

今過去の世界に いるの」   「ではこのままの状態でピアノの上に

「なんだってじゃあ今こっちにいないって   置いてください」

事だよね」    私は携帯をおいた。

「はい。鈴木さん。私もう戻れない     トン

かもしれない。鈴木さんはいつも   「おいたわ」

私のピアノ聞いてくれる。でも   「よし。ではピアノを弾いてください。

もう聞かせられない」   気持ちを込めて」

「杉山さん。諦めたら駄目です。   「分かりました」

戻れます。皆待っています」    私は仕事を辞める鈴木さんのために

「でもどうやって戻れるの」   ピアノを弾き始めた…

「ピアノを弾いてください。そちらに    ♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪

音楽室ある」   ♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪♪

「あります」   「佳那梅の弾いてる姿初めて見た

「でしたら音楽室に行ってピアノを弾いて   よ。奇麗だ。まるで佳那梅が僕のため

ください」   に弾いてるように聞こえるよ」

「分かりました」   「本当だ。僕たちの為に弾いてる

「ではいったん切ります。また後で   ように聞こえるぜ」

かけるから」     シュー

「はい。お待ちしてます」     ♪♪♪

  かち   「聞こえる。鈴木さん。私のピアノの旋

「誰から」   律が。私は鈴木さんの為に弾いてるの。「仕事の上司から」   お願い届け。私の音楽届け」

「なんて」

「ピアノを弾いてくれと」    

「もしかしたら帰る道が出来るかも」   【現代の世界】

「なるほどね」    俺のいる場所に君のピアノが

「行こう。佳那梅。音楽室に」   聞こえてきた。俺は君のピアノを

「うん」   聞いたのは去年が最初だ。

「俺たちも行くよ」   君の曲は俺の心を癒やす。だから

「昌紀君、大紀君ありがとう」   早く戻ってきてくれ。君の曲をまたこ

「おう」   の場所で聞きたい。

私たちは音楽室に行った。    早く早く…

「ああ聞こえる。杉山さんの旋律が。    二体の竜が光の糸から落ちてだから戻ってこい」     いった。

ピカー     「くそ。私の竜がやられただ「届け。届け」     今日は止められたけど次は

ピアノの音が現代の空、そして今私がいる過去の     あなたを私が作った世界

世界の空に響き渡ったのである。     にとどめて やるわ」

 ピカー      シュー

そして、奇跡が起きた。    敵は光の糸の近くから姿を

ピカー       消した。

空に奇跡の糸が現れた。三本の光の糸が      バン

…     「弾いたわ。敵は消えたみた

 シュー     いね」

「あの光はまずい。私の思い通りの小娘が崩れるわ。  「そうみたいだな」 

そんな事させない。祈りの竜よ。あの糸が出来るの   「見て。糸が長くなってる」

を防止しなさい」     「本当だ。これで帰る道が

 ぎゃー          また一つ出来たね。佳那梅」

「なんだ。あの竜が二体いるぞ」     「うん。あっ電話。もしもし。

「くっ佳那梅のピアノを邪魔するやつは    私の曲届いた」

僕が許さない。あの糸を止めるぞ」    「届きましたよ。戻って来る「おう。でもどうやって止めるんだ」    日をお待ちしています。「一つある。佳那梅の弾いてるピアノの    皆さんに変わりますね」

音色を糸に響かせるんだ」     がしゃ

「なるほどその方法で行くぞ」    また一つ希望が見つかった…

「おう。佳那梅糸に君の曲を響かせるんだ」    「早く戻って来てください」

「…うん」    「佳那ちゃん。早く戻って来て

私は光の糸に響くようクラシックを    「皆さん。必ず戻ってきます」

たくさん弾き続けた。    「待ってますよ」

糸に響くように…    「はい」  

♪♪♪♪♪♪♪♪♪     ぱち

「届け糸に私の音楽届け」     私は電話を切った…  

ピカー    「浩雪君。帰る道がやっと

「何糸に光があふれ始めてるこれはいったい    つながったよ」

どういうことなの」    「ああ。それも佳那梅が皆に

ぎゃー         つなげたからだよ」

   「私が」

   「おう。ただ一番は俺だ」

「浩雪君どうして」 私の頰から涙が溢れ落ちた。

「空から降ってきたからに決まってるだろ。 「やっと浩雪君の声が聞こえた」

それにもし俺が受け止めていなかったら 「ああ。俺もだ。俺は今過去の俺

佳那梅はここにいないよ」 を通し佳那梅に話してる」

「そうかもしれない」 「知ってる。今聞こえるから浩雪

「それに…」 君の声が」

がさ 「やっと届いた。僕の声が」

彼は私を抱きしめた。 「浩雪君。聞いて私あの時、浩雪君

「…浩雪君」 のこと好きだった」  

「佳那梅は知らないと思うけど俺は佳那梅 「俺も好きだったよ。ずっと。君と

のこと好きだった。なんでそう言うかと 同じクラスになってから」  

言うとさ現代の俺自身も佳那梅が好き  ドクン

だったんだ。中学の卒業まで。 「浩雪君。いつから」

俺たちは返事を 返さず卒業したんだ」 「君が部活で僕が練習してるの見

「そうだったんだ。でもありがとう。 てるの知ってる後君が僕にチョコレ

話してくれて。 でもどうして現代の ートくれた事も。全部知ってる。

浩雪君の思いが分かるの」 君の全て。僕にとって君は大切な

「感じるんだ。彼の思いが過去の俺に繋がって ひとだったから」

るから。佳那梅も感じて見てよ」      「ありがとう」

「うん。でもどうやって」      「おう」

 サア      「私たち不器用のまま卒業したん

彼は私に手を差し出した。      だね」

「俺の手を握って目を閉じて見て」      「ああ。けど僕はまだ君に届けて

「うん」      ない。俺の気持ちを全部。あの頃

私は彼の言うとおり目を閉じ、      の気持ちをだから戻ってきてくれ。

手を握った。     ちゃんと君に伝えたいんだ」

その瞬間私は彼の心を通した。      「浩雪君。私もあの時の気持ちを

 ピカー       浩雪君に伝えたい。全部。 

「この波長の音は現代の彼の波長だわ。     私の気持ちを」

聞こえる心の音が…」       俺と佳那梅の思いは一つになってい

ドクン         た…

私の鼓動がなり響いた…     「私も話したい事いっぱいある。だか

「佳那梅聞こえる僕の声が」     ら待ってて必ず戻るから」    

「聞こえる。あなたは浩雪君」     「俺も待ってるから。君が戻るまで

「そうだよ佳那梅。浩雪だよ」     ずっと待ってるから」

ポトポト     「うん‥」 

ぱち 「うん」

 私は目を開けた… 「話って何」

「どう。現代の僕の声聞こえた」 「これ。今日バレンタイン でしょ。

「うん。聞こえた。だから私諦めない。 浩雪君に」

現代に帰るまで」  それはクッキーだった。

「ああ」   「ありがとう。佳那梅好

 僕は君を必ず元の世界に帰す。 君が大好きだ」 

例え、君がこの時代から消えても  がさ

…  彼は私を抱きしめた。

最後のバレンタインが来た。 「…浩雪君。私も浩雪君

三年生の卒業前の二月十四日… の事好き…大好き」

「皆おはよう。これ友チョコ」 「やった互いに言えたね。

「ありがとう」 佳那梅」

女子達は喜んだ… 「うん。でも今度は元に

「この空気を絶対変えて戻るんだ」 戻ってからだね」

私は心の中で思った…強く 「ああ。その時は君の友

「浩雪君。ちょっと渡す物があるの」 達として君迎えに行く」

「いいよ。ここでいいかな」 「うん。じゃあ約束」

「誰もいない。ところがいい」 「うん」

「じゃあ廊下どう」  僕たちはこの時代最後の指切りをした。

「いいよ」 「一つ目印つけておきたいんだ」

がちゃ 「いいよ。どんな目印」

  僕たちは教室を出た… 「メアド交換だ。万が一君があいつに

「浩雪。どこにいくんだろ。佳那梅と」 奪われても連絡取り合いながら戻る

「ついて行こうぜ」 道筋を作るために」

「いく必要なと思う」 「分かった」

「なんで」 「じゃあ交換ね」

「俺たちが介入したら佳那梅が       私は彼とメアドを交換して戻れる目印

ちゃんが元の世界に戻れないだろ」 を作った。

「ああ。そうだな」 「これで大丈夫だ」

「今はあいつに任せておこうぜ。      「うん」

浩雪に」  その時、私の体が光った…

「ああ。あいつなら必ず成功する」 「なに」

僕たちは浩雪と佳那梅を見守る  ピカー

ことにしたのである。 「きゃー」

「佳那梅ここなら誰もいないよ」 「佳那梅。お前を必ず見つけ出してやる。

どんな世界でも君を助け元の世界に返す。   「そんな事許させないわ。私はあ

だから待ってろ」     なたの思い通りの人にはならない「うん。待ってる。きゃー」     わ」

「佳那梅!」  タッタタ

果たして佳那梅は元の世界に戻れる     「どこまで逃げても無駄なのに。

のであろうか…     行きなさい。光の竜ども」

 私は中学の時空間から遙か彼方に  ピカー

ある高校時代の時空に飛ばされた」  ぎゃー

  バン     光の竜が私を襲ってきた。

「ここはどこ?」  ぎゃー

それは、先ほどいた世界と違い、     「絶対帰るんだから。現代に。皆

雲は浮いていた、天気は晴れていて、     の所へ。帰るんだからお願い。

学校の形も違い、運動場も広く、     お兄ちゃん。鈴木さん。

自然に囲まれた世界であった。     浩雪君現代にいるなら私をそっち

「なに。この世界さっきと違う」 に導いて。お願い皆助けて。助けて。

「あなたはこの世界で彼を見つけ     お兄ちゃん。帰りたいよ。助けて」

結婚するの」       ピカー

声が聞こえた…その声は以前の願い主と      【現代の世界】

違う願い主の声であった。       ブブブー

果たして佳那梅は元の世界に戻れるの     「よし。もうすぐ最後の祭りだぜ。

であろうか。     目指せ優勝」

「誰?」     声が聞こえた…

「私はあなたが最初に見た願い主よ」      シュー

「違う。声が。願い主はあなたじゃないわ」    「助けてお兄ちゃん。助けて」

「私よ。あなたが見た私はこんな顔姿よね」   「この声は佳那梅ちゃん」

シュー          「どこにいるんだ佳那梅ちゃん。

一瞬のうちに願い主は、天女の姿に変わった。 返事してくれよ」

ピカー          「お兄ちゃん。助けて」

羽衣を纏った巫女の姿に…      シュー

「そんな!じゃあさっきの姿は」     光が見えた…

願い主はまた元の姿に戻ったのである。     「なんだ?あの光は」

「これは本来の姿よ。私は時空を移動する    「あれは糸だ」

ことにより自分を別の姿に変えることに出来る。 「糸の方から佳那梅の声が

さらに私はあなたを支配することにより 聞こえるぜ。

さらに世界を自由に操れるの。 そして 待ってろお兄ちゃんが

あなたは私の力により現代の彼の彼女となる」 今助けに行くから」

ブゥー  「何者なのかしら」

僕は車を走らせた。  「家族かもしれません」

電話が鳴った…  「だとすると危険だわ。処罰しましょう」

プルプル  「はい」

「はい。もしもし友也です」    ぎゃー

「友君。今どこにいるの。  「つぶしてあげるわ」

今日お祭りの踊りの練習でしょう」    ブッブ

「ごめん。今日の踊りキャンセル    シュー

したんだ。もう連絡してる」  「お兄ちゃん助けて」

「どうして」  「また佳那梅の声だ。今助けに

「妹の声がしたから今糸に向かって  行くぜ。待ってろ」

走らせてるんだ」    ピカー 

「糸?」  「させないわ」

「外見てみてくれよ」    ピカー

紗綾は外を見た。空に怪しい  「なんだこの光は。燃えすぎだぞ」

糸が浮いてるのを見たのである。    ピカー

「見えたよ。友君。そこに佳那梅が  「死になさい」

ちゃんがいるのよね」  「この化け物を乗り切って見せる

「間違いないぜ。僕はそこに向けて走り、  ぜ。行けー」

佳那梅ちゃんを迎えに行くぜ」    ブッブ

「分かった。気をつけてね」  「しぶといわね。ならこういう方法

「おう」  を使うわ。食らいなさい。天女の

ピカー  光エンジェルライト」

俺は車を走らせた。光に向かって…    ピカー

その時、僕は気付いていなかった…  「くそ」

まさか自分がこの事件に巻き込まれる    バン

なんて …    シュー

ブッブ    「わー」

シュー      僕は落ちた。光りの糸から…

「ご主人様。緊急です」    パチ

「緊急だと。どういう事なの」  「ここは何処だ」

「現代から謎の青年が車を走らせて  気がつくと僕は別の世界に立って

こっっちに来るようです」  いた…

「今はどの当り?」   俺は車の中を見た。あるのは

「糸の上を走っています。三本目に  携帯と弁当のからと中身が

行かれたらアウトかと」  入っている弁当箱と仕事の

鞄が置いてある。

「なんか変だ。昼勤終わってるから

から弁があるのはいいけどなぜ中身が

ある弁当がある」

俺は嫌な感じがした。この世界に…

そして、空には光りの糸がある。

僕は佳那梅を呼んで見た。

「佳那梅!兄ちゃんが助けにきた

ぞ。返事してくれ」

「…」

しかし、妹の声はしない…

「なんでしないんだ。そうか。わけ分からない

やつに飛ばされ届かなくされたんだ。くそ」

 ぎゃー

「竜だと」

「俺はこんなところで死ぬわけには

行かないんだ。妹を助ける為に。

まだ死ぬ訳にはいかないんだ」   



杉山佳那梅十三歳(  現代では二十六歳の

社会人である)が謎の主( 願い主により

時を超えてしまう。)

過去の幼なじみ( 現代の幼なじみにより

救出される)が、時空に再び飛ばされた。

彼女を助ける物は彼女の元にたどり

着けるのであろうか。

この世界はいつ終わるのか?佳那梅は

永遠に飛ばされたままなのであろうか。

次の新章に続く…




















   
















  

   

 

 

   

」  

      

  

 

     

  

    

  

    

  

   

 

 

   

 

 

   

      

  

 

 

 

 

 


   

  

 

 


  

         

 

  

       

   

  

  

    

    

 


 

       

  

 

 

   

  

 

 

 

 


 

   

 

  

 

    

 

    

  

  

     

 

 

 

 


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蒼天乃王 春先雪 @01205sukara

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