ボクの傍流漫画歴四十年史

天派(天野いわと)

第1話 中学生時代の夢

「あなたの夢は何ですか?」

「ボクの夢は挿絵も描ける小説家になることです」


 ボクは中学生の頃、本をよく読んでいた。

 文学作品ではない。挿絵付SF小説や剣と魔法のファンタジー小説、特に武部本

一郎氏の描く、半裸美女美男の挿絵が入ったE・Rバローズ火星シリーズとか、ロバート・E・ハワードのコナンのシリーズ物をである。

 挿絵が所々に入っているだけなのに、頭の中では、そのキャラが動き回っているのだ。

だから夢中になって読んだ。

そしてボクは思った。

「挿絵がもっと多ければ小説はもっと面白くなる!」と。

 ボクの夢はそんな挿絵が沢山入った小説を描ける作家になることだった

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