第3話「ケイゲンゼイリツ」

白井しらい血小板けっしょうばんパック買ってい?」

黒井くろいが白井の顔色をうかがいながら聞いた。


「ダメだよ、だってアレ保険利かないもの」

吸血鬼にとって血(主に赤血球)は生存に必要な物なので保険が利くが血小板は嗜好品しこうひんなので自己負担なのだ。


「でもオレらには食事だから、医薬品扱いじゃ無くなって軽減税率だし」

確かに病院で、しなければ吸血鬼には8%の軽減税率が適応される。


「ダメ!僕のAB型のパックあげるからそれ飲みな、AB型好きでしょ」

そう言い白井は鍵のかった小さい方の冷蔵庫からAB型の血液パックを取り出した。


「鍵掛けんなよ!ケチンボ!」

黒井はそれを飲みながら言った、鍵を掛けないと君が勝手に飲むからだよと2人のを一手に管理している白井は思った。

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