第21話 お母さん猫とおばあちゃん
お母さん猫は仔猫に昔の話をしました。
「その人間は怯えている私を捕らえると家に入ったわ。」
「、、、」
仔猫は恐くて怖くて声を失っています。
「大丈夫よ。その人間は怯えている私を下ろすと暖かいミルクを与えてくれたわ。」
「ミルクを?」
「ええ。とても優しく体をさすってくれてね。それからパンもくれたの。」
「パンも?」
「ええ。」
仔猫はこの後の展開が読めません。
「その人間はとても優しくしてくれたの。そしてしばらくすると、人間がもう1人入って来たわ。」
「もうひとり!?」
「ええ。そして私を撫でて、大きな手で私を抱きしめたの。体は浮いて、とても怖かった。」
「お母さん、こわいよー!」
「大丈夫。大丈夫よ。その時私は怖かったわ。だけど優しく撫でてくれたの。」
「優しく?」
「ええ。その人間は私を抱きしめたままたくさんお話をしてくれたわ」
お母さん猫は先ほどまでとは違う、優しい顔で話しはじめます。
「始めは言葉が分からなかったけれど。だんだん分かるようになった。その人はおばあさんと呼ばれていたの。」
「おばあさん?それじゃあ。」
「ええ。最初に私を助けてくれたのは、おじいさん。後から来たのが、おばあさん。…貴方がミルクを頂いたおばあさんよ。」
「ほんとに?」
「ええ。」
これが初めてのおばあさんと母猫の出会いでした。お母さん猫の話ではおばあさんの側にはおじいさんがいます。
黒猫ミーシャとおばあちゃん。 まだ名前が無い鳥 @ugly-duckling
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