第19話 おばあちゃん。


お兄さん猫は冒険から帰るとお母さん猫に聞いてほしくてたまりません。



「聞いてよ、母さん!今日二本足で歩く動物にあったんだ!ミルクをくれたよ!街にはたくさん二本足で歩く動物がいたんだ!」



 母猫は言います。


「それはね、人間って言う動物なんだ。」


「人間?聞いたことないや。」


「そう貴方にはまだ教えてなかったものね。人間は二本足で歩くのさ。前足で歩く事は無いんだよ。」


「そうなの!?すごいね!人間って!どうやってバランスを取ってるんだろう?」


 仔猫は興味津々です。


「さあね。私達と同じで、お母さんやお父さん、おばあさんやおじいさんがいるの。子供もね。」


「そうなんだ!」 


「私達みたいな猫や犬と住む人間もいるのよ。」


「へぇ!それはすごい!違う動物と住むなんて!」


「ミルクをくれたろう?優しい人間もいるだよ。街に行く途中の家でおばあさんにであったんたろ?」


「そう!あれがおばあさんなんだね!確かに少しヨロヨロっとしていたな!ハハハ」


「あの人はね、みんなからおばあちゃんと呼ばれているだよ。」


「おばあちゃん?それが名前?」


「そうさ。」


「ふぅん。お母さんも会ったことがあるんだね。」



「ああ、あるよ。貴方がうまれる前はよく遊びに行っていたんだ。」


 お母さんが話しはじめました。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る