ミサイルで出会いを求める時代
俺はミサイルになった。なぜか。そんなの簡単だ。出会いのためだ。
この西暦3000年において、何もしなければ男も女も理想の相手とパートナーになれる確率はほぼゼロだ。出会いアプリには業者がツタのようにはびこって使い物にならない。学校でも、会社でも、陰キャやキモオタはもはや如何なる異性にも見向きもされない。
俺は、控えめに言って陰キャだ。如何なる異性からも酷薄な扱いを受けてきた。告白は失敗し、寄ってきたのは結婚詐欺師だった。
だから決心した。ミサイルになることを。
厚生労働省は去年から、自分にマッチした相手を、AIを使って全世界から探し出し、その中で最もマッチした相手の座標を算出、相手の座標までミサイル型カプセルに入れて飛ばしてくれる事業を大々的に推奨し始めた。これの主な要因は、あまりにも未婚の男女が多すぎることだという。
「よっしゃ、これから俺は理想の女の子のところに行ける!」
ミサイル発射前、相手に他のミサイルが当たらないように調整されている。そのため普通は一ヶ月くらいかかる。けど俺は一瞬で相手のところまで行くことができた。今はおそらく、成層圏を抜けたところかな。
「ふふふ。まっていろ、おれのおんな!」
そして、数分後。目の前に、金髪ロングヘアの女の子が見えてきた!
「ひゃっほーい!」
そして、数秒後、俺たちは、ハスの花の上で抱き合っていた。
「あなたが、私のお相手だったんですね。私、ずっとあなたを待ってたんです!大好き!ずっと、ずうーっと一緒にいてね?」
「ああ、もちろんさ。俺はキミを離さない。どんなことがあろうとも」
お互い全裸で、直に体温を感じる。彼女は柑橘系のいい匂い。
「お前を愛しているぞ」「ええ、私も愛してるわ」
そのまま、俺は彼女のおっぱいを揉み始める。
「あっ ああっ」
「気持ちいいか?乳首を責めてもいいし、もっと下を責めてもいいんだぞ?」
「お願いあなた。私のもっと下を、いっぱいいじめて!私、あなたでイキたい!」
ハスの花は、小刻みに揺れる。ピンク色の花の上で、色っぽいピンクの声が響き渡る。ああ、ここは天国なのだ!こここそが人類の楽園なのだ!
「いっちゃう~~~~~~~!」「俺も!」
これで未婚者は格段に減少し、少子化は改善し、人口は増加に転じるだろう‼
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