1-37
「ようよう、俺の船に乗船するならいくつか条件がある。まず一つは俺の行動に口を出すな。それから部屋を汚すな。飲み物、食い物を艦橋に持ち込むな。スリッパは禁止。寝巻きは自室で着替えろ。トイレは一人二〇分以上入るな。後、トイレで携帯弄るな。他はおいおい言う。分かったか?」
頷かなかった奴がいたが放っておいた。俺を先頭に「酔いどれ市場号」に乗り込み、まずはこいつらを自室に案内した。全四階のうちこいつらの部屋は二階の二部屋を男女に分けた。三階には風呂とトイレとシャワーで四階は俺の部屋だ。俺の部屋は十五畳、あいつらの部屋は十畳。まあ、妥当だろ。因みに一階は貨物と機関室と俺の実験室があって、この船の司令塔、艦橋へは三階の中央廊下を真っ直ぐ行けば辿り着く。まあ、その間のセキュリティを三重にしてあるんだが。
「自分の部屋の準備はお前らに任す。俺は艦橋にいる。用があるならそこへ来い。あー、来なかった時のために言っとくがワープの時は立っているなよ。事前警告はする。自室か三階のシートに座ってろ。宇宙初めてのやつはいないよな?」
「いるわけないでしょ。人殺し」
俺は足早に艦橋へと向かった。だがその前に自室に荷物を置いていると、艦内アナウンスが流れた。無機質で儀礼的な女性の声だ。
この船のアドバンスドインテリジェンス、通称「シオン」だ。
続く
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます