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 マドゥームの尖兵の容姿はいたってそれと分かりやすい。単純に言えば銀色の仮面を被った黒タイツの変態集団だ。手には槍やらフォボナッチ(渦巻き)模様を象った光線銃やら赤みの多いククリナイフやらを「猫背」で装備している。もう一度言う、猫背だ。


 なぜここにいるかは放っておいて、単純に連中を蹴散らしゃいいんだが如何せん数が多くて敵わない。軽く見積もって百以上はいる。やっつけるより、別のおとり……陽動が必要だろう。何かいい陽動はないかと思案している内にピンポンパンポーン! こんな管内報道が掛けられた。


「$‘&%’&#%$%‘&’(%‘&(唾を吐き出し反芻するみたいな雑音)」


 一体、なんて言ってんだ? まるで俺がまだ小学校の頃に校内放送でやったいたずらみたいだった。口にマイクを押し付けてモゴモゴと喋るような音、そうあれだ。終いにはいつもキーンが鳴って放送は終了する。



これがマドゥーム兵に効果があったのかっていうと、めっちゃあった。



                                  続く

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