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 それから、俺は大戦の功労者としてエフェクションズシンキングの調査顧問に「された」。されたというのはそれが押し付けられたものだからだ。まず俺はノラ人じゃなかった。そうテラ人だ。つまり奴らからすれば異星人だ。そして、俺は船を持っていた。ノラの衛星軌道上でステルス状態だった我が愛しの船。ドランカーズマーケット(酔いどれ市場)号。こいつが。いや、連中はいつの間にかこいつを人質に取っていた。おかげでワイルドリッチとの戦いがレンジャーのために星々を調査することに変わり、その頻度があまりに多く、あまりにも酷使されるもんだから段々奴のことを忘れていってしまった。その間のことを掻い摘んでいうと、今の巨大な組織エフェクションズシンキングの隆盛をまんま語ることになる。どうかネット検索でもしてくれ。その功績の半分以上に俺が関わっている。覚えておいてくれ。



 ああ、俺は思ったね。つくづく、レンジャーはクソだ。


                                  続く

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