五話

17になる春の日…


彼は魚竜を追い掛けてた。



もう角竜はあまりに強くてさ、諦めたのかな?


そう思ってた矢先だったわ。




私の友達に鍛冶屋がいるの。


同じ竜人族だからね…

筋金入りよ?


その人から聞いたの…






女みてえな男がよ。


はいずるように来やがってなあ…


儂にこう言うんだ…






角竜は水が苦手なのか?

さっき聞いたから、あんたに確かめに来た。





眼は見えてないな…

あの様子だとよ…



酒場でよ、そんな噂を聞いたらしくてな。


慌てて来た感じだったよ。



真っ赤な眼をしてな…


今どきの若え奴には、まあ見られない気迫だった。






兄ちゃん。


水剣という業物は実在する。


さらにその上の…


蒼剣と言う大業物も、確かに実在する。






俺は聞かれるがままに、あんな小僧に説明してたよ。




はは…

恥ずかしいがな…

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