五話

ああ。

仲間にも言われたよ。







辞めるなら…今のうちだぞ?







だが、俺には…

何も聞こえなかった。



北の火山。

あの鎧竜の縄張りだった場所だ。


そこを力で奪うんだ。

並の相手じゃねえ…




あの時も仲間は黙って、いつものように着いてきた…



俺の女もな。




ちょうどてっぺんに近付いた頃だった。


奴は地面から、いきなり現れた。




さすがに…

威圧感は凄いもんだったな…




何より…でけえ…




俺は真っ先に走り出したよ。



それを合図に…


みんなも奴に向かっていったんだ…

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