五話
火竜の怒号を合図に…
龍同士の殺し合いが始まった。
生き方が違うんかのう。
それとも殺して来た数の問題か……
黒狼は、その躯にまたひとつ勝利を刻み…
薄笑いを浮かべながら…
火竜の頭を踏みつける。
その時よお。
奴は…
俺の存在に気付いてた……
ギロ…
俺にガンくれてよぉ…
この次は
殺すぞ…
そんな眼だったな。
俺のような人殺しは、こういう場面でしか…
素直になれねえ。
相手にされる事のない人間はよぉ…
たとえこんな殺し合いでも…
相手にされないより…
嬉しいもんなんだよ。
これを話してた白狼は…
心から楽しそうに話しておった。
この事をきっかけに…
狼同士の永い永い…
タイマンが始まったんじゃ……
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