三人目 ALONE
一話
その子はのう。
稀にみる才能じゃった。
狩人なら、誰もが必ず踏む段階を一度も踏んだことはない。
ほとんどの狩りを、下調べも準備も必要とせず、そつなくこなしてな。
狩人になって、二回目の狩りかのう…
それで、あの火竜をもう捕まえておった。
もし、あの子が男じゃったら…
とんでもない狩人になっとるじゃろうなあ……
じゃがの…
天は二物を与えんと言うのは…
本当にあるもんじゃよ。
ふぉ…ふぉ…
あの子の話を……いや、あの子の事を……
儂は忘れられんじゃろう……
これは本人から聞いたんじゃ…
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