第3話

ある日…



やつが帰ると、妹がぐったりしていた。


その時はまだ意識はあったんだが、怪我がひどくてな。すぐに寝かしてやったんだ。


子供であろうが、何があったかぐらいは容易に理解出来る。

とりあえず元気でさえいてくれれば……



そんな願いも虚しく、次の朝…

妹が目覚めることはなかったよ。







うがああああぁぁ……







やつはキレちまった。



その後…その身内をな。





小さい妹の骸を抱いて、町を去って行くやつの姿を見た者がいたよ。




顔にはでっけえ切られ傷を負い…



そしてそれを泥と血と涙で汚れた服で拭いながら……

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る