第14話 忍者?の姉弟

子供達を孤児院に還し、ナオとテツの案内で、ショボンヌ城に向かう。

途中指笛でコロ達を呼ぶ。

暫く走って居ると、腹に響く鳴き声と共にコロが合流、殆ど同時にペス達も合流して来た。

コロは手紙を口にくわえて居て、わしに渡そうとしておる。

手紙はテレスからで、テレスとマンバ直衛軍ヘンリー隊長以下100名が、ヤラシアに到着。

ヤラシアは、キラト城代家老とドゴス近衛大隊長其に、城下町防衛軍ドメス大尉が上手く処理していて、ほぼ平常な状態になっています。


後はキラト城代家老を、マンバ姫様の代官に任命し、統治を任せました。

緊急食料増産体制として、荒れ地痩せ地の方が美味い芋に育つ、唐芋(薩摩芋)を広大な荒れ地に植えて居るそう、無駄に人だけは多い、人海戦術で適度な水やりをやっていけば、餓える事が無くなる程の、収穫が望める。


我々は、此のままマンバ姫様を追います。

と締め括られておった。


「ヤラシアより、ショボンヌの方がある意味酷い状態じゃ!

テレスが来てくれるのは有り難い!!」


ショボンヌ城に到着。

アルフォンヌと13頭の馬が迎えてくれた。

「ブヒンヒンヒンヒヒンヒン!!」

「ニロ曹長達は、城内に説得に入ったまま出て来ない?」

「そうか、奴等は救い出さねば!」

「ナオ、テツ!探って来てくれ」

「ガキンチョ待ってろ!直ぐに調べる!!」

ナオは無駄口きかずサッと城内に消えた。


「···そうじゃ!!此のまま城を焼き払うと、宝物まで消えてしまうじゃないか!!」

「宝物に罪は無い!救わねば!!」

風が吹上がり、マンバの姿が欠き消すように消えた。


マンバは高速移動、誰の目にも留まらない。

宝物庫は地下牢の更に奥にあった。

「珍しいな、宝物庫をこんな所に設置するとは」

地下を守る兵(奴隷狩りの暴漢)達は、奴隷にして孤児院に送った為今は無人、宝物庫のドアを蹴破り堂々と侵入した。

宝物は物の見事に、金貨のみだった。

1枚50グラムの金貨が1000枚はいった、1個50キロのコンクリートブロック位の箱が、宝物庫一杯にギッシリ積み上げられておった。

「おぅ!!千両箱の山じゃ圧巻!!!」

「永年の夢を実現して見るか·····」

腰の~曲がったおじいさん~とぅ♪白髪のぉ~増えたぁ~ばあ様がぁ♪

千両ぉ箱に腰を掛け~~♪~万両~箱に肘を載せ~~♪

目~出ぇたいな、目出たいな~~♪♪··········

「·····思ったより····今一じゃな、座り心地悪りい」

「奴隷売買とは、これ程儲かる物なのか!!」


「さてと、どうやって回収するか·····」

「··········面倒じゃが、城は破壊せず、人だけ消すか」


人のみ殲滅の為、まず一階に駆け上がる。

エントランスに兵が大勢居た。

「反乱兵共、おとなしく降伏せよ!!」

ニロ曹長を先頭に100人程の兵に対し、20人程の将校っぽい、偉そうなオッサン兵が叫んで居る。


オッサン将校達に、サッと風が吹いた、将校達は声をあげる間も無く死体となっていた。

「ナオちゃん、お見事!!」

「ガキンチョ、何で居る?」

「城を焼き払うたら、宝物まで消えるじゃろ?じゃでな、面倒じゃが城は残して人だけ消して行く事にした」

「マンバ姫様、人を消して行けば良いの?」

「そうして呉れるかの、じゃが後の掃除が大変じゃで、血で汚さんように殺してくれ!」

「了解、首をひねる」

「殺して外に捨てる」

「わしも城の大掃除始める!」

「ニロ曹長達は、将校の死体を外に捨ててくれ、軍服に装備持ち物は回収した兵の物にして良い!」「しっかり剥ぎ取れ!」


「纏めて置いてくれたら、後で消しておく!」

「·····死して屍拾う者無し!」「ナオちゃん其は隠密?」

「我ら姉弟忍の者ゆえ!」

「アサシンだよね?」

「「忍者で御座る!!」」


「一つ忍術とは、如何なる困難苦労にも、耐え忍べき者なり」

「·····こんな昔のよく知っておるの、下忍にも負ける中忍、霧のトンベエ?」

「光り有る所に影が有る、真、栄光の影に数多くの忍者の姿が有った、しかし人よ名を問うなかれ、闇に産まれ闇に消える、其が忍者に定めなのだ!!!」

「·····サスケ?」


「忍がぁ~通る~獣ぉ道♪」

「変移抜刀霞み斬り、イズナ落としのカムイ」


「忍者は影、人の影~~♪木の影日陰、あんたのお陰~~♪♪」

「·····太いの?」

(川原の鬼にオタクが居った、嬉しそうに教えて呉れたのう·····全て分かるぞ)

「分かった!分かったのじゃ!!忍者じゃ!!」

「もしかして·····三重県出身か?」

「名は三重奈緒と申す!」「三重哲と申す!」

「そうか!三重県か!!」

「「岡山県出身で御座る」」

「はぁ~そうなの·····」


「奈緒に哲、不思議に思うんじゃが、わしが居った日本は殺し殺されの、殺伐とした時代じゃったが、お主達の時代は平成とか言う超平和な時代であろう?」

「そう、平成産まれだよマンバ姫様」

「平和な時代産まれが、何故平気で人を殺せる?お主達は変じゃぞ!」

「ガキンチョ、表向のみの平和だ!」

「そうだよ!簡単に殺されはしないけど、うかうかしてたら死ぬより酷い目に逢わされるそんな時代」

(?なんかよう解らんが、平和なりの苦労が有ったのか?何時か確り話を聴かねば)

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