その幼女凶暴にて

犬時保志

第1話 プロローグ

「三途の川に500年浸けて浄化したが、ちっとも浄化されん!」

「当たり前じゃ!妖怪山姥を舐めるな!!」

 神々が集い、一人の老婆に困惑しています。

「500年浄化の後、転生させる約束どうしたものか・・・・・・」

「神が嘘をつく訳には行きません」


 何かよい解決策は無いか神々が知恵を搾った結果、「他の世界に追放しちゃえ!!」となり、過酷な生存競争の異世界に追放する事に決定されました。


「お前に相応しい世界に転生させてやる」

「転生して即死んじゃうかもね!」

「ふん!あっ、孫の小助がくれた短刀を返せ!」

 短刀とは名ばかりで、折れた山刀を加工した少し長い包丁のような物で、姥棄て山送りの時、孫の小助が握り飯と共にこっそり渡してくれた、老婆には大切な物でした。


「それでは転生実行するぞ!」

 体の良い厄介払いです。

(生まれ代わったら又暴れてやるか)


 短刀を抱き締めた山姥は、ふてぶてしい笑顔で消えて行きました。


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