井戸に向かって独り言

結城慎二

創作欲求と承認欲求

 創作なんてやっている人には大きく二種類いて、一つは自分の思っていること、感じていることを他人ひとに知ってもらいたい、見てもらいたいタイプ。

 もう一つは頭の中のものを現実世界に吐き出してそれを鑑賞することで満足するタイプです。

 創作とは作り出すことなので、頭の中だけで満足している人は除外します。

 比率の濃淡はあっても創作はどちらかの要素でてきています。


 後者の「自己完結型」の人は吐き出して、何度も何度もその創作物を自分で鑑賞していれば満足な、いたって害のない人たちです。

 一般に重度のオタクにカテゴライズされているけど、彼らは大抵の場合人畜無害なのでその見た目や行為に対する嫌悪感だけで差別しないでください。


 さて、人には他人に肯定してもらいたいという欲があって「承認欲求」と名付けられています。

 自己完結型の人だってある欲求です。

 彼らの場合、そんな彼らを認めてあげるだけで十分満たされるので、何度も言いますが見た目や行為に対する嫌悪感だけで彼らを否定しないでください。


 創作物を発表するという行為はそれ自体が承認欲求の発露です。

 webなどで発表するということは「誰かに見てもらいたい」ということなのです。

 ここで大事なのが、その欲求の出所とどういう満たされ方を望んでいるかなわけで、創作者はそれを自覚しておいた方がいいと思います。


 あなたは世間の賞賛を浴びたいのですか?


 それとも同好の士と巡り会いたいのですか?


 ちなみに現在の自分は4:6くらいの比率でしょうか?

 そういう意味では割と満たされています。


 もう少し読んでくれる人が増えてくれると同好の士も増えると期待してるんですけどね。

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