第25話 療育から学ぶこと

4月から9月末までの半年予定の療育教室。。

息子と一緒に週一で通うそのたんぽぽ教室は、ちょうど春から夏に向かう季節でした。

なので、室内遊びに慣れてきた頃から園庭で遊ぶことも増えてきました。


普通なら、やったー!砂場遊びに滑り台、ブランコもあるー!


…なーんて、はしゃぐのかもしれないけど…


この子たちにとって 部屋から園庭まで行く……という行動が、これまたどれだけ大仕事なことか…


園庭へ行くのには、まず帽子をかぶる。。

わが子も含めて帽子をみんな拒絶しまくる。。


わかるよねー。蒸れて暑いもん。

頭かゆかゆになるよねー。

頭に違和感感じるよねー。


でもでも、外へ出る時は帽子をかぶりましょう!

という、親と先生VS子どもとのオープニングに始まる。


被せる……投げる……被せる……泣く……被せる……逃げる……追いかける……泣く……


まぁ、こんな感じで、家庭ならば絶対諦めるだろうという事を ここではしっかり親子を頑張らせる。

最後は、結局なんだかんだかぶる子もいれば、お母さんが手に持ち仕方なく無しで行く子もいる。

でも、この 絶対に家庭では根負けし、諦めて子供の言うままになってしまうはずのやり取りをあえてやり、そこのやり取りがとても幼少期には大事だと言うことを気づかせてくれる。

1人なら諦めるかもしれないけど、教室のお母さんたちもみんなそれぞれ我が子と壮絶なやり取りをしている。

だから、自分も……と頑張れる。


それを繰り返していくと…家で子育てをしていたら見れなかったはずの光景が見えてくる。


いつの間にか、子どもの抵抗が少なくなり、外→帽子。。という決まり事ができあがっていく。

自閉症の子供たちは、こだわりが強いため、最初の取っ掛りは難しくても、そこを越えれば 逆にそれが良い方へ向く。

つまり、「外遊びは帽子を被る」というこだわりになってくれて、最後は「帽子がないと外へは出ない!!」…という感じになる。


極端で、不器用な子供たちだけど 1度学習すると完璧にこなせるようになる天才だ。


自分1人では越えれないはずだったことを同じ子育てをしている仲間と乗り越えていく。


親として子どもにあきらめない……とても心強く、励まされた。


結果はすぐには見えてこない時もあるけど…諦めなければ、必ず報われる時がくる。


外遊びの帽子……という場面1つで、たくさんの事を学べる。
















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