第22話 お母さん友達

自閉症とひと言で言っても十人十色で、一人一人が全く違う特性を持っている

一人一人が必要とされる支援が違う


療育教室で、母子分離からの研修を受けることで、たくさんの事を学んでいった

子どもとこんなに長い時間離れるなんて無かったな……


研修を受けながらも息子のことが気にかかる。


発達のこと、一般的に問題行動と言われることについてのそれぞれの理由、、決してお母さんのせいではない……ということ、、療育支援を受ける大切さ……


たくさん教えてもらう。

そして、私と同じで子育てに悩んでいるお母さんたちと交流し、仲良くなり、それぞれが抱えていた辛い思いを語り合い、絆が強まる。。

みんなそれぞれ子どもたちが抱えている問題は違うけど、その大変さは分かり合えるという安心感。。

初めて味わう感覚だった。


ここでは、自分の抱えてる悩みは特別でなく、みんな共感し合える


誰も変な目で自分だってたち親子を見ない


私親子は周りから浮いてなんかいない


みんなが暖かい目で見てくれる


私1人じゃなかったんだ。

みんなも悩みつつ頑張ってるんだ。


それが実感としてわかった時、やっと孤独から少し抜け出せた。


でも、来週の教室の日がくるまでは、またそれぞれが家庭に戻り、奮闘しなくてはならない。


奮闘しなくてはならないのは息子の子育てだけではなかった。


家から外へ出た時の社会


周りの人たちの視線、理解のない言葉、偏見。。


また孤独に戻っていく。。


そして、1週間が経ち、また療育教室でお母さんたちと再会し、喜びも悲しみも分け合い、たくさん話して…また孤独から解放される。。


あの頃の感情はこの繰り返しのような感じだった。


これは同じ悩みを抱えるお母さんたちとの横の繋がりがとても大事で必要になってくるな……


そう思った。


きっとあの時、みんなもそう感じていたに違いない。


そして、その息子は今年で20歳になるが …今でもやはりお母さん同士の繋がりはとてもとても大事だと感じている気持ちは同じだ。


子どもの成長段階によって、お母さん同士の関わり方も少しずつ変化はあるものの…何か困った時、悩んだ時、辛い時、このお母さんたちと築いてきた関係がエネルギーとなり自分を支えてくれる力になっている。


あの頃は、お母さん友達にそこまでの威力があるとは思ってなかったけど…


私にとって、宝物。。なかなかの財産になっている。


息子を通して、たくさんの良い方々と出会わせてもらってきた。


あの頃の自分に教えてあげたい。


あなたにはこれからたくさんの良い出会いが待っているよ!!










  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る