第9話 明るいモザイク
キッチンをリフォームしようと、見本を取り寄せてある。
料理が特に好きでもない私が少しでも、気分上げられるように、目に入る場所になるパネルに好きな色を使いたいと思った。
モザイク。好きな色の系統もモザイクを探して、これ、というのを見つけた。
私の心はモザイク。今悲喜こもごもの。だから、キッチンのパネルをモザイクにするわけではないが、後々も思い出すのではないかなあ、と。
気温が下がるに比例して、明るいモザイクになってきた。起きることはいろいろで、できることは限られて。自分のモザイクはしかし、どうにかなりそうだ。
辛い時間をやりすごしていくと、急に視界が開けるように明るい世界がそこにあった、という感じ。
面白いことがこれからたくさん待っている、と信じられる。良かった。
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